阪神・岡田監督 輝よ浜風を恐れるな 期待する攻撃陣にハッパ「9月以降は浜風なんか吹かへん」

[ 2023年1月5日 05:15 ]

阪神・佐藤輝
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 阪神の岡田彰布監督(65)が、攻撃陣に「浜風を恐れるな」と新春のハッパをかけた。右翼方向から左翼方向に吹き抜ける甲子園球場特有の強風に、歴代の左打者が悩まされてきた。それを、時代遅れとばかりに、一刀両断した。

 「関係ないよ。そんなの言い訳や。何十年浜風言うてんの。そう言うのは知らんやつやろ。浜風、浜風って」

 現役時代はもっと強く吹いた――というのが、指揮官に残る感覚だ。球場から400メートルほど南にあった甲子園競輪場が02年に閉場となり、跡地にマンションが建設された。「競輪場がなくなってマンションが建ってから、風が吹かない。そんなこと、若い子は知らないから。今は昔ほどではないよ」。周辺環境の変化に加え、球場自体も07~09年のシーズンオフに、内外野とアルプス席の改修、銀傘の架け替えなどの工事を行った。この平成の大改修も浜風に影響を与えたというのが持論だ。

 「調べてみ。だって9月以降なんかほとんど(中堅への)フォローやで。昔から9月以降は浜風なんか吹かへんねんから」

 言葉の矛先は、左のスラッガー、佐藤輝に向けられたといっても過言ではない。プロ入り2年間で、甲子園での本塁打は13本(21年8本、22年5本)。最も試合数が多い本拠地で、全44本塁打のうちの3割にとどまる。「浜風が吹かない」という9月以降にいたっては、まだ一本も打っていない。厳しい言葉は、「もっと打てる」という期待の裏返し。浜風をはね返し、今年こそ、打ちまくるしかない。 (倉世古 洋平)

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2023年1月5日のニュース