阪神ドラ5・戸井 新年の誓い「好きな打撃を伸ばす」 “ラーメン道”歩む父に野球道を究めて恩返し

[ 2023年1月5日 05:15 ]

<阪神・戸井自主トレ> ボーイズリーグ時代に汗を流したグラウンドで自主トレを公開した戸井(撮影・大森 寛明)
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 阪神・ドラフト5位の戸井零士内野手(17=天理)が4日、大阪府松原市内で自主トレを公開し、新年の誓いを明かした。大阪市中央区のラーメン店「花丸軒 法善寺店」で副店長を務め、多忙を極めながら支えてくれた父・誠さん(57)への恩返しとなる一日も早い1軍デビューとともに“客を呼べる選手”を目指していく。

 「(父は)夜から朝方まで働き、少し休憩してまた出ていく、という生活。しっかり活躍して恩返ししたい」

 黙々と激務をこなす大きな背中をずっと見てきた。だから、小2で野球を始めてからも父に頼らず「自分で考えてやる」というスタイルを貫いた。素質は名門・天理で開花。プロ入りの目標もかなえ「自分の好きなことでその職に就けることはありがたい」。スタートラインに立った今、あとはバットとグラブでのし上がるだけだ。

 「アピールは積極的にやる。自分は打撃が好きなので、打撃を伸ばしつつ(攻守で)平均点を上げていく」

 戸井もよく「花丸軒」のラーメンを食した。その自慢の麺にならい、まずは得意のバットで存在感を出す。だが、打つだけでは多くの出番は期待できない。岡田野球の信条とされる「守り」でも、虎党に“満腹感”をもたらしたい。「打てて守れる内野手になりたい」と高らかに宣言。豚骨しょうゆの濃厚スープのように、敵の鋭い打球に“絡みつく”守備力を築き上げる

 「負けることが好きではない。まずは体づくりから頑張って、1軍で活躍できるように」

 開幕1軍の可能性は誰にもある。これから無数の花丸で彩られていく戸井のプロ人生。今、そのシャッターが上がる。

 ◇戸井 零士(とい・れいじ)2005年(平17)1月18日生まれ、大阪府松原市出身の17歳。市立中央小時代から松原ボーイズに所属。松原第三中1年時に侍ジャパンU―12の一員としてW杯に出場し首位打者を獲得。天理では1年秋からベンチ入り。2年春、3年春夏の3度甲子園出場。高校通算13本塁打。1メートル81、83キロ。右投げ右打ち。

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