日本ハム・宮西 新球場開幕ホールド誓う!復活400ホールドへ「勝ちパターンに戻れたら絶対いける」

[ 2023年1月5日 06:00 ]

市尼崎高のブルペンで投球練習をした日本ハム・宮西
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 日本ハム・宮西尚生投手(37)が4日、母校の兵庫・市尼崎高で自主トレを公開した。自身異例の年明け早々からの「初投げ」をし、不振のために連続シーズン50試合登板記録が14年で途絶えた昨季からの巻き返しへ気合満点。新本拠地・エスコンフィールドで3月30日に迎える開幕楽天戦での復活ホールドを近い目標に定めた。

 2023年に懸ける心境を漢字一字で表すなら「己」がふさわしいだろう。宮西は「納得のいく年にしたい。今年に限っては、個人のことだけを考えて最後はやりたいなと思います」と言い切った。

 関学大からプロ入りし、働き場所をつかもうと必死だった08年以来の心持ち。2年目以降は勝ちパターンで投げる責任の中に身を置き「チームのことを何かしら常に考えていた」という。昨季は24試合登板、7ホールドの自己ワースト。年俸2億円減の辛酸をなめた。「勝負の年だと思っている」。来季以降も現役を続行できるか否かの勝負だ。“自己チュー”は許容される。

 昨年9月、今季復活を期して左肘のクリーニング手術を受けた。さらに、近年自覚があった「小指と薬指に力が入らない」ということを医師からも指摘され、バケツに入った米をつかんだり、ゴムチューブを引っ張ったりして強化。「指3本でしかボールを持てず、抜けている感じだったのが、動かずグッと持てるようになった」と好感触が出てきた。

 この日は、不調だった箇所の改善を一球一球確かめながら約70メートルまで距離を伸ばして遠投。そしてブルペンで捕手を立たせて30球を投じた。例年の母校での自主トレを振り返りながら「この時期にこのマウンドで投げたのは25歳とかの時以来じゃないか」と話した。

 歴代最多の380ホールドは元巨人の上原浩治氏が名球会資格への追加を問題提起するほど高く評価されている。「400ホールドはいきたい。勝ちパターンに戻れたら絶対いけると思う」と今季を通しての目標を掲げつつ、再出発の日を明確にした。「まあ、(新球場の)初勝利は(開幕投手の)加藤(貴)に譲りますけど、しっかり1試合目から1軍におって、ホールドを挙げられるようにキャンプ、オープン戦から結果を出したい」。己だけと向き合った末の復活が最後はチームのためになるのだと、百戦錬磨の男は知っている。(和田 裕司)

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2023年1月5日のニュース