石井監督「選手だけじゃなくて指導者も育てていかないと」 楽天「若返り」組閣、未来への架け橋に

[ 2022年10月21日 07:15 ]

楽天・石井監督
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 ちょうど1週間前、楽天の来季の1、2軍のコーチングスタッフが発表された。真喜志康永1軍ヘッドコーチ(62)、光山英和1軍バッテリー兼守備戦略コーチ(56)、立花義家1軍打撃コーチ(64)、垣内哲也2軍打撃コーチ(52)、星孝典2軍バッテリーコーチ(40)、金森栄治育成打撃コーチ(65)が退団。一方で、今季限りで現役を引退した川島慶三2軍打撃コーチ(39)と的場直樹1軍バッテリーコーチ(45)が新たに就任した。

 今回の組閣を見て感じたのは「若返り」だ。2軍からの昇格組は、雄平打撃コーチ(38)、後藤武敏打撃コーチ(42)、塩川達也内野守備走塁コーチ(39)の3人。1軍では石井貴投手コーチ(51)を除く7人が30代か40代で、2軍も配置転換となった奈良原浩育成総合コーチ(54)が唯一の50代。2軍のバッテリーコーチと内野守備走塁コーチは後日発表されるが、1軍のコーチの平均年齢は今年(今季開幕時)の51・8歳から43・8歳(来季開幕時)に下がり、8歳も若返った。

 今オフのコーチ陣の刷新は「指導者の育成」を目的としている。石井一久GM兼監督(49)は以前から「球団の将来を考えた時、選手だけじゃなくて指導者も育てていかないといけない」と繰り返してきた。楽天は04年秋に創設された歴史の浅い球団だ。当然、OBの絶対数も少なく、他球団のようにOBでコーチ陣を固めようとしても限界はある。今はまだ外部から招へいしたコーチに力を借りることも多いが、いずれは自前のOBたちが後輩を指導するサイクルを構築しなければいけない。そのためにも、今から若い指導者に育成やマネジメントのノウハウを身につけてもらう必要がある。

 来季のコーチ陣は、その好循環を生み出す土台づくりために選ばれたメンバーということだろう。若さゆえの失敗もあるが、それもまた成長の糧になる。20日のドラフトでは育成選手も含めて球団の未来を担う計10人の“金の卵”たちが指名された。選手はもちろん、指導者の成長もまた未来への架け橋になる。(記者コラム・重光 晋太郎)

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2022年10月21日のニュース