ソフトBドラ1・イヒネ NPB史上初「40発&40盗塁」だ 柳田も未達成の偉業へ「走攻守全部に自信」

[ 2022年10月21日 05:10 ]

プロ野球ドラフト会議 ( 2022年10月20日 )

ソフトバンクから1位指名を受け、チームメートに胴上げされる誉高・イヒネ(撮影・北條 貴史)
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 ソフトバンクは1位指名を公表していた愛知・誉のイヒネ・イツア内野手(18)の単独指名に成功した。走攻守三拍子そろった大型遊撃手は日本球界初の「40本塁打&40盗塁」を目標に掲げた。

 名前が呼ばれた瞬間、イヒネは表情を変えずにゆっくりと視線を上げた。笑顔はない。どこか大物を感じさせる振る舞いだった。
 「安堵(あんど)した気持ちで本当にうれしい瞬間でした。確定したので“これからソフトバンクで頑張っていこう”と心の中で気を引き締めました。完璧な選手になりたい」

 10日に1位指名を公表していたソフトバンクが単独指名に成功。藤本監督は「ショートで1年しかたっていないのに、あれだけの足の運びができる。打つ方は柳田に近く、遠くに飛ばせる。肩も足もまだまだ伸びる要素がある」と未来の遊撃レギュラー候補として大きな期待を寄せた。

 ナイジェリア人の両親を持つが、愛知で生まれ育ったイヒネ。高卒遊撃手としては過去に例を見ないスケールの大きさを誇るセンスマンは「今までにないプロ野球選手になりたい」と達成すればNPB史上初の「40本塁打&40盗塁」を目標に掲げた。メジャーでもバリー・ボンズ(ジャイアンツ)ら4人しか達成していない大偉業。日本選手で40本以上、30盗塁以上を同時クリアしたのは50年の別当薫(毎日)と87年の秋山幸二(西武)のたった2人だけだ。

 憧れの選手としている柳田も目標に掲げながら到達できていない領域だが、「走攻守と、全部に自信がある。タイトルを総なめしていきたいし、いけるところまで凄い勢いでやって、その中で達成できたらいい」と力を込めた。NPBのポジション別打撃3部門タイトル獲得数は遊撃手が最少。それだけ守備の負担が大きいことは百も承知だが、パ初となる遊撃手の本塁打王の可能性も秘めている。

 メジャーにも興味があり、日々動画をチェックしているという18歳は「自分の限界を見たいのでメジャーも気になる」。世界一を目指す球団に世界を目指す男がやってくる。(福井 亮太)

 ◇イヒネ・イツア 2004年(平16)9月2日生まれ、愛知県出身の18歳。小3で瑞穂イーグルスで野球を始め、萩山中では東山クラブに所属。誉では1年秋からベンチ入りし、2年秋から背番号6でレギュラー。今夏は正遊撃手として県3回戦敗退。甲子園出場はなく、公式戦打率・514、高校通算18本塁打。ナイジェリア出身の両親を持つ。50メートル6秒2、遠投110メートル。1メートル84、82キロ。右投げ左打ち。

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2022年10月21日のニュース