【パ前半戦総括】伊東勤氏　大混戦も投打で勢い感じるロッテ　キーマンはやっぱり朗希

[ 2022年7月25日 05:30 ]

　首位から5位が僅差で前半終了。混戦の中、勢いを感じさせるのが投打のバランスがいいロッテだ。佐々木朗は先発すれば勝ちを計算できる。前半戦は5つの貯金を稼いでくれて、チームは貯金2でしのぐことができた。オスナを補強して救援陣も強化。攻撃面は荻野の復帰で高部との1、2番が機能している。首脳陣が佐々木朗を大事に使っているのも、優勝争いの切り札にしたいからだろう。

　開幕から上位のソフトバンクだが、柳田、デスパイネに往年の迫力はなく、打線の世代交代が停滞。千賀、東浜ら投手陣の経験値の高さが強みだが…。西武は水上、本田、佐々木ら中継ぎ陣が充実した。しかしその一方で、抑えの増田不在の中、平良の救援失敗が目立ち始め、一抹の不安は感じさせる。森、山川を中心とした打線も爆発力はあるが緻密な野球には疑問符が付く。僅差の試合をどれだけ取れるか。

　楽天は前半戦にもっと他チームを離しておきたかったはずだ。チームの年齢層が高いだけに夏場は厳しい戦いになる。オリックスは山本、山岡、田嶋、宮城に新人の椋木が加わり先発陣はリーグ屈指。ただ打線は杉本、宗ら昨年台頭した選手たちが伸びていない。

　日本ハムは最下位だが「諦めない野球」で上位に食いつく怖さがある。ここに取りこぼしたら…。ある意味、優勝争いの鍵を握るチームではある。

　▼ソフトバンク・藤本監督　そんなに悲観することはない。先行逃げ切り型じゃなくて、後半戦で粘って逆転できるようなチームでやっていきたいと思う。もっともっと（貯金を）増やせるように頑張っていきます。

　▼西武・辻監督　選手の頑張りは十分評価していい。正直、ケガ人とコロナ離脱で苦しかった。開幕からズルズルいってもおかしくない状況で投手陣が頑張った。打つ方もワンチャンスをものにしている。今年は違う。

　▼楽天・石井監督　勝率5割にいることは凄く大事。想定内では戦えている。チームのテーマは「譲らない」。今は苦労していることがある中で、逆境に立った時こそ譲らない。その気持ちが後半戦のテーマになると思う。

　▼ロッテ・井口監督　序盤は投手陣が頑張ってくれた中で、打線が奮起できなかった。（開幕2軍だった）荻野、井上が戻って1、2番が塁に出て、中軸で還せるようになった。全員調子を上げれば、上を目指せると思う。

　▼オリックス・中嶋監督　一言で言うと良くない。人がそろわない苦しい中で（貯金1は）よくしのいだかなと。後半戦はまだチャンスはあるし、チャンスが来ていると思うので、上まで行けるように全員でやっていく。

　▼日本ハム・新庄監督　料理で言うならば食材を見分けて吟味してメニューが出来上がって、やっと食卓に出そうと思った時につまずいてひっくり返してしまったような状態かな。ぶれずにやっていけば面白くなる。