亀山つとむ氏 日本ハム・新庄監督随所に「イズム」 胸の躍る試合見た

[ 2022年6月4日 06:00 ]

交流戦   日本ハム7―9阪神 ( 2022年6月3日    甲子園 )

<神・日①> 梅本正之氏(左)や亀山つとむ氏との再会を喜ぶ新庄監督(撮影・大森 寛明)
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 【亀山つとむ 視点】結果論で言えば、日本ハムは4点差に追い上げられた直後の6回無死二塁の好機を逸したことが、痛かった。送りバントが定石の場面で、打席の投手・上沢はバスターを敢行。当然、新庄監督にも狙いがあったことだろうが、結果は遊ゴロとなり、二塁走者が三塁でタッチアウト。追加点を挙げられなかった。

 ただ、無得点以上に痛かったのは、投手の上沢を塁に残したことだ。右腕にとっては普段と違うルーティン。それが直後のマウンドを狂わせ、阪神に反撃の糸口を与えてしまったと見る。
 とはいえ随所に「イズム」も見た。特に3回。まず無死満塁からのスクイズで意表を突いた。相手先発が外国人投手である点を考慮し、精神面を削る狙いもあったのだろう。そして1死満塁からのエンドランも鮮やかだった。あの指示を出せるベンチ、それに反応できる選手たちは、ともに凄いと言える。

 新庄「監督」の甲子園初采配。改めて人を引きつけるのがうまい。敗れたとはいえ、本当に胸の躍る試合を見せてもらった。 (スポニチ本紙評論家)

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2022年6月4日のニュース