広島・奨成3番起用応えた初の猛打賞「何とか龍馬さんの穴をカバーできるように」オリ戦10連敗も光

[ 2022年6月4日 05:00 ]

交流戦   広島1-4オリックス ( 2022年6月3日    マツダ )

<広・オ>5回、中村奨は左前打を放ち猛打賞(撮影・奥 調)
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 広島・中村奨成捕手(22)が3日のオリックス戦で先制打を含むプロ初の3安打を放った。昨季6月2日の日本ハム戦以来、自身2度目の3番起用に応える活躍。しかし、先発の大瀬良大地投手(30)が5回4失点と崩れて3敗目。チームは連勝を逃して、18年から続くオリックス戦の連敗が「10」に伸びた。

 白星にはつながらなかったものの、中村奨が新しい風を吹かせている。今季初の3番起用に応えるプロ初の3安打。5月31日の昇格後4試合で15打数6安打(打率・400)と存在感が増してきた。
 「(最近は)いい内容が続いていたので、それを継続しようと思っていた。それが今日はたまたま3安打になったのだと思います」

 初回1死二塁では2球目が暴投となり、走者が三進。続く3球目の田嶋のスライダーを中前にはじき返して先制打を決めた。3回1死一塁からは直球をライナー性で中前に運び、5回2死無走者ではスライダーを捉えて遊撃のグラブをはじく左前打。1―4の7回1死二塁では一飛と凡退したものの、3番打者として打線を鼓舞した。

 「走者を還せたのは1回だけだった。そこは(西川)龍馬さんと比べると、まだまだ。3番に入ったときには、何とか龍馬さんの穴をカバーできるようにしたいと思います」

 3番で固定されていた西川が下半身のコンディション不良で欠場。好調さを買われて、中村奨が前夜の8番から一気に3番まで昇格した。相手先発の左腕・田嶋は試合前まで対左打者に被打率・158だった一方、対右に同・310。先発の右打者には堂林らがいた中で3番に起用されたのは、首脳陣からの期待の表れと言える。

 佐々岡監督からは「結果を残して1軍に上がり、自分でチャンスをものにしている。結果を出しているので捕手だけでなく外野でも(期待したい)」と評価された。中村奨は直近4試合15打席全てで2ストライクに追い込まれる前にスイングをしている。チームは直近7試合で6度目の1得点以下。打線が交流戦で持ち前の積極性を発揮し切れていない中、中村奨の姿勢は大きな刺激となるだろう。

 「(試合に)出させてもらっている立場なので、何とか意識でも打撃でもチームの勝利に貢献できるようにしたいと思います」。中村奨の台頭を交流戦最下位脱出の力としたい。(河合 洋介)

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2022年6月4日のニュース