巨人・岡本、朗希を返り討ち16号 OP戦でも満弾浴びせた令和の怪物を今季初KOに追い込んだ

[ 2022年6月4日 05:30 ]

交流戦   巨人10―3ロッテ ( 2022年6月3日    東京D )

<巨・ロ>3回、2ランを放つ岡本和。投手・佐々木朗(撮影・河野 光希)
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 巨人が3日、ロッテ・佐々木朗希投手(20)に今季初黒星をつけた。今春のオープン戦でも満塁本塁打している4番・岡本和真内野手(25)が、同投手の今季公式戦初被弾となる16号2ランを放つなど、令和の怪物を自己ワースト5失点でのKOに追い込んだ。岡本和は本塁打と43打点でリーグ2冠に。チームの15安打10得点はともに今季最多タイとなった。

 被打率.093。今季ここまで97打数で、わずか9本のヒットしか許していなかった難攻不落の「朗希のフォーク」を巨人の4番が沈めた。1点リードの3回1死二塁。岡本和が、2ボールから佐々木朗の141キロフォークをバックスクリーン右へ運んだ。「甘い球が来たら打っていこうと。捉えられて良かった」。感触十分の打球を見上げ、貫禄十分に歩を進めた。

 右腕にとっては今季のべ233人目での初被弾だった。岡本和は「オープン戦はオープン戦と割り切っている。シーズンはまた別物」としたが、開幕前の3月18日にも右腕の159キロ直球を中堅右まで運ぶ満塁弾を放ち、4回2/3、5失点KO。再現するような一振りで、佐々木朗に今季初黒星をつけた。

 絶対的エースのウイニングショットを仕留めたことに価値がある。この日は長嶋茂雄終身名誉監督が来場。試合前に佐々木朗と対面し「私が見てきた約80年の中で杉下茂さん、金田正一さん、佐々木主浩さんの3人がNo.1でしたが、今は佐々木朗希くんがNo.1です」と称賛した。

 通算215勝の杉下氏は言わずと知れたフォークの神様。大魔神と呼ばれた佐々木氏も落差の大きいフォークを武器に日米通算381セーブを挙げた。球史に名を残す大投手たちが操った決め球。最速164キロを誇る佐々木朗にとっても、時に150キロを計測するフォークこそ最大の武器。4月10日のオリックス戦で完全試合を達成。プロ野球タイ記録の19奪三振中、15個をフォークで奪っていた。

 岡本和は「(直球が)あそこまで速いと、なかなか球種を待ちながらはできない。ストレートを待つ中で対応していこうと」と明かした。単独トップの16本塁打、村上と並ぶ43打点でリーグ2冠に立った。「凄い投手と対戦する時は、打ってやろうという気持ちで打席に立っている。みんなそうですけど、楽しめているのかな」と最後に表情を崩した。東京ドーム今季最多4万392人の前での怪物退治。巨人の4番という金看板が、一層輝いた夜だった。(花里 雄太)

 ▼巨人・原監督(岡本和の本塁打に)いい場面で、久しぶりに打てたというか、本来のあっち方向に大きなのが出る時はいいですね。

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2022年6月4日のニュース