広島・栗林 新人記録並んで新人王奪取だ 防御率0・70、78奪三振、被本塁打ゼロ 圧巻の数字ばかり

[ 2021年11月1日 05:30 ]

広島・栗林
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 広島の栗林良吏投手(25)が「記録締め」に意欲を示した。1日の今季最終ヤクルト戦(神宮)でセーブを挙げれば、15年にDeNA・山崎康がマークした新人最多の37セーブ、09年に中日・岩瀬が記録した歴代2位の20戦連続セーブにそれぞれ並ぶ。新人王候補の守護神は「セーブ機会で抑えれば一歩近づくのかな」とし、登板を熱望した。

 快晴のマツダスタジアム。広島ナインは午前10時から全体練習に臨み、午後の新幹線で上京した。1日のヤクルト戦が、今季最終戦。守護神として絶大な存在感を示してきた栗林も汗を流し、登板に備えた。

 「小林が先発するので、勝ちをそのまま付けられるように自分はやりたい。チームの結果を優先し、しっかりやりたいと思います」

 プロ初登板初先発に臨む、小林の名前を真っ先に挙げるあたりが栗林らしい。1年目は52試合に救援登板し、0勝1敗36セーブ。セーブシチュエーションでは一度も失敗がない上に、防御率0・70がさん然と光る。チームへの貢献度は絶大だ。

 「チームが勝っている展開で回ってくる。自分がいい形で終われれば、チームもいい形で終わるということなので、自分の結果を気にしながらチームの結果を最優先に…と」

 積み上げた数字は圧倒的だ。ここまで51回1/3を投げて78個もの三振を奪い、被安打わずか21本。本塁打に至っては1本も打たれていない。シーズン50イニング以上投げた広島の投手で被本塁打ゼロは、09年のマイク・シュルツ以来2人目だ。

 新人王の有力候補。セーブを挙げれば、15年にDeNA・山崎康がマークした新人最多の37セーブ、09年に中日・岩瀬が記録した歴代2位の20試合連続セーブにそれぞれ並ぶ。ライバルのDeNA・牧も秀逸な数字を残すだけに、記録を達成して締めくくりたい。

 「セーブ機会で抑えれば一歩近づくのかな…と。ただ、スタメンで出る野手と違って、自分の力では(登板機会を)どうにもできない。出番が回ってきたら役割を果たすだけかな…と思います」

 新人王に意欲を示しつつ、慎重に言葉を選ぶ守護神。激戦を制する「記録締め」へ、願わくば栗林にセーブシチュエーションを――。 (江尾 卓也)

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2021年11月1日のニュース