阪神・佐藤輝で2位に5差独走 「しっかり振ることを常に心掛けて」2安打2打点 交流戦新人記録に王手

[ 2021年6月10日 05:30 ]

交流戦   阪神10-3日本ハム ( 2021年6月9日    札幌D )

<日・神(2)> 5回2死二塁、サンズの中前打で生還した佐藤輝はナインとエアタッチをかわす(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神は9日の日本ハム戦に快勝し、2位・巨人を今季最大の5ゲーム差へ引き離した。4、5回に2イニング連続4得点の猛攻。佐藤輝明内野手(22)は5回の右翼線への適時二塁打など2安打2打点で貢献した。交流戦11打点は17年糸原の9打点を超えて球団新人最多を更新。連勝は5月8~14日の4連勝(1分けを含む)以来で、独走再開へ加速した。

 佐藤輝は北の大地で味わった屈辱をすぐ晴らした。初の5番に座った前夜は初の1試合4三振。再び中軸の一端を任され、10試合ぶりの2桁得点へ打線を活気づけた。

 「今日も2つ(三振)しましたけど、しっかり振ることを常に心掛けていますし。昨日(8日)のことは切り替えて新しい気持ちで試合に臨んで、しっかり2本打つことができたので良かったです」

 勝ち越した4回は後続の1死一塁で加藤のシュートを中前にはじいて5番初安打。サンズ、北條の適時打につなげた。5回1死一、三塁では元阪神・谷川の内角への135キロスライダーを振り切り、高く跳ねて一塁手の頭上を越える二塁打。一気に2者を生還させ、試合を決めた。

 交流戦11打点は球団新人最多。12球団の新人記録として残る19年中川圭(オリックス)の12打点にも王手をかけ、残り4試合で記録更新を射程圏内に捉えた。4三振した翌日の活躍に矢野監督も「少しずつ(成長)というか、持って生まれたものっていうか。あいつの中のそういうものがあるんじゃないの? あんまり動じないもん」と舌を巻いた。

 5月の月間MVP受賞に花を添えた2安打。印象に残った試合に挙げたのは28日西武戦の1試合3本塁打、そして初の4番で満塁弾を放った2日の広島戦だ。「やっぱり6番より注目されると思いますし、そういう意味でも打たなきゃいけないのは感じますね。チャンスでいかに走者を還せるか。いずれは4番を任せてもらえるようなバッターになりたいです」。今回は大山の離脱で巡ってきた4番体験。真の4番を目指す誓いが頼もしい。

 2位・巨人との5ゲーム差は今季最大。「6番を打っている時と変わらず、ランナーがいる場面で回ってくることが多いので、チャンスでしっかり還せるように」。独走再びへ5番打者の責務を自覚。新人ながら既に中軸を担う責任感が漂っていた。(阪井 日向)

 ○…阪神の連勝は5月8~14日の4連勝以来。2位・巨人に対して1日で1ゲームの差を広げたのは5月28日(3・5差→4・5差)以来。今季最大の5ゲーム差とし、08年以来13年ぶりとなる交流戦終了時点の首位を確定させた。

続きを表示

この記事のフォト

2021年6月10日のニュース