牛島和彦氏が朗希を分析 村上に本塁打された後の2打席目に進化への道筋を見た

[ 2021年6月10日 22:19 ]

交流戦   ロッテ2―1ヤクルト ( 2021年6月10日    ZOZOマリン )

<交流戦 ロ・ヤ3>佐々木朗は、4回無死、村上を空振り三振に斬る(撮影・沢田 明徳)
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 この日が登板3試合目だった佐々木朗は、投げるごとに落ち着きが出てきている印象だ。四球で崩れる感じもしないし、着実にステップを踏んでいる。唯一の失点は本塁打。村上への1、2打席目で佐々木朗のこの日の課題と、さらなる進化への道筋が見えた。

 直球は非常に力がある一方で、シュート回転するボールがあった。2回に村上に浴びた一発は、内角低めを狙ったものがわずかにシュート回転して中に入ったもの。しかし続く4回の打席は本塁打を打たれた直球で強気に押す。この姿勢を買いたいし、最後は素晴らしいフォークで三振に仕留めた。このフォークの感覚を体に叩き込んで欲しいと思う。

 直球と同時に、佐々木朗は武器であるフォークもシュート回転するケースがあり、横滑りしていた。これは体の使い方、腕の振りなどほんの細かい「ズレ」の影響だ。解消するための一つの方法は、右足から左足への体重移動をほんの少し我慢すること。右の股関節に体重を乗せる時間を少しでいいから長くすれば、粘りが出て、左肩の開きも遅くなる。そうすればシュート回転は自然となくなる。

 ボールに角度があるだけに、フォークは縦に落ちてこそ威力が増す。縦に鋭く落ちた、村上への理想的な1球。そのイメージを大切にして欲しい。

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