広島 4連敗も「2番・龍馬」に復調の兆し 出場23試合ぶり6号2ラン「つなごうと思った」

[ 2021年6月10日 05:30 ]

交流戦   広島4-8ソフトバンク ( 2021年6月9日    ペイペイD )

<ソ・広2>4回無死一塁、右越え本塁打を放った西川はナインの出迎えを受ける(撮影・中村 達也)
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 広島は9日のソフトバンク戦に敗れ、引き分けを挟んで4連敗となる中、2試合連続で2番に入った西川龍馬内野手(26)が出場23試合ぶりの本塁打となる6号2ランで復調の兆しを見せた。交流戦は2勝7敗2分けと負けが大きく先行し12球団ワーストのチーム防御率は5・81まで悪化。苦境脱出には大量援護で勢いをつける必要があるだけに「2番西川」に長打力が戻ってきたことは明るい材料だ。

 打順が変わり、少し混乱していた頭の中を西川は整理した。3点を追う4回、先頭の菊池涼が3試合14打席ぶり安打となる右前打で出塁すると、カウント2―1から東浜のカットボールが内角高めに浮いたところを逃さず、両腕をうまくたたみながら失投を捉えた。技ありの一打は右翼テラス席に届く6号2ラン。2番打者として「つなぐ意識」が4月27日DeNA戦以来、出場23試合ぶりの一発を生んだ。

 「先頭のキクさんが出たので、自分もつなごうと思った」
 4試合連続で4番を打ったが、前日8日から2番に。「後ろに調子のいい打者がいるので、状況に応じて進塁打でもいいという気持ちで打席に入っている。(本塁打は)その意識がいい結果につながった」。本調子からほど遠く、打率・251と低調。4番に控える鈴木誠らの存在が今後の復調を後押しする可能性はある。

 開幕からタイミングの取り方を試行錯誤してきた。最近は、打撃練習から軸足の左足にしっかりと体重を乗せてから強振する。「自分のタイミングでしっかり(バットに)当てられるように。練習でも試合でも意識してやっている」。19年には16本塁打しており、タイミングさえ合えば長打も増えてくるはずだ。

 交流戦で最下位に低迷する主要因は投手陣の誤算。コロナ下で複数の先発投手が離脱を強いられチーム防御率は12球団ワーストの5・81。11試合を終え先発投手に白星がついていない。ただ、新型コロナウイルスに感染した九里は昇格間近。濃厚接触者に指定され2週間の隔離期間を経験した森下、高橋昂も次回登板では、より万全に近づくはずだ。

 今季ワーストを更新する借金9を抱え佐々岡監督は「一試合一試合、切り替えて頑張ります」と頭を悩ませる。投手陣の状態が上向くまで、交流戦では3位のチーム打率・276を誇る打線が支えたい。(河合 洋介)

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2021年6月10日のニュース