千金同点弾&好リード!!広島・会沢、魅せたベテランの味 佐々岡監督絶賛「やっぱりアツが入ると締まる」

[ 2021年6月9日 05:30 ]

交流戦   広島1-1ソフトバンク ( 2021年6月8日    ペイペイD )

<ソ・広1>7回2死、左越え本塁打を放った広島・会沢(撮影・中村達也)
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 広島は6回まで10三振。わずか2安打で二塁も踏めていなかった。先制を許した直後の7回も簡単に2死。劣勢を揺り戻すには一撃必殺しかなかった。歴戦の会沢も分かっていた。フルカウントから高めに浮いた武田のスライダーを逃さず、ライナーで左翼ホームランテラス席へ打ち込んだ。

 「(大瀬良)大地が頑張って投げているので同点に追いついて良かった」

 4月7日のヤクルト戦以来、62日ぶりの2号で鼓舞。他でもない大瀬良が「重苦しい雰囲気だったけど、あの一発で勇気をもらった」と最敬礼だった。

 下半身のコンディション不良で5月4日に一時離脱し、6日の楽天戦から先発マスクに戻ったばかり。不在の間は日替わり捕手で、投手陣の不調も重なって苦戦が続いていた。

 同じく離脱を経験した大瀬良とは4月9日の巨人戦以来のバッテリー。1~5番に左打者が並び、7番にバレンティンが控える強力打線に対して序盤から果敢に内角を突いた。長打が怖い中盤以降も内角にミットを構えた。3連戦の初戦。引き分けただけでなく、2戦目以降へ布石も打った。正捕手にしかできない芸当だ。

 「まずは真っすぐが良かったと思います。大地もいろんな思いがある中で気持ちがのっていたので良かったんじゃないかな」

 功を誇らず、約2カ月も白星がない大瀬良の胸中を思った。9回も周東の二盗を阻止し、栗林を助けた。「やっぱりアツ(会沢の愛称)が入ると締まる」。佐々岡監督の言葉がすべてを物語っていた。

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