ダルビッシュ 26球団から白星 45度目の2桁Kは81球と経済的

[ 2021年5月18日 20:24 ]

ナ・リーグ   パドレス7―0ロッキーズ ( 2021年5月17日    サンディエゴ )

今季4勝目を挙げたダルビッシュ(AP)
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 ダルビッシュ有投手が7回無失点、10奪三振と圧巻のピッチングを見せ、今季4勝目(1敗)を挙げた。ロッキーズはダルビッシュがメジャーで白星を挙げた26個目のチームとなった。

 メジャー通算45度目の2桁三振をマークしたこの日のダルビッシュには、いつもと違う点が2つあった。まず球数。過去の45度中、86・7%にあたる39試合で球数は3桁に達していたが、この日は6度目の2桁となる81球と経済的だった。

 もう一つは三振を奪っても、一度も雄叫びをあげなかったこと。初回3番ストーリーをこの日の最速97・2マイル(約156キロ)の直球で空振り三振に斬ったが、平然としていた。自分の球に自信があった。

 「今日の真っすぐがあれば、基本誰に対しても去年みたいに真っすぐで押し込める。自分がいけると思ったときに、フォーシームやツーシームを投げるので、他のチームのデータに入ろうが、真っすぐが良い時はそんなに問題にならない。今日の状態であれば特にプランを考えなくても大丈夫だったのかなと」

 カットボール、スライダーなどでカウントを稼ぎ、最後は直球やツーシームで空振りを奪った。6回には4番マクマーンに対し、69マイル(約111キロ)のスローカーブで追い込み、95マイル(約153キロ)のツーシームで空振りと、42キロの速度差で翻弄した。

 試合後ダルビッシュは自分の球に自信を持てた理由を明かした。「キャンプの最初からフォームが良くなくて、気持ちが悪かった。昨日の夜、過去1年半のビデオを見て、違いになんとなく気づいた。寝る前にグラブとボールを持ってシャドーピッチングをしたらこれだというのがあった」

 昨季、ナ・リーグ最多勝に輝き、キャリアでも一番の状態と自己評価した状態を取り戻した。25人の打者と対峙して3ボールカウントは一度もなく、4安打のうち3安打は当たり損ね。「他にも良い投球はあったけど、自分の感覚と良いピッチングがかみ合わなかった。どっかですっきりしたピッチングをしたいと思っていたけど、今日やっとそれができた」とうなずいた。

 防御率1・81はナ・リーグ3位、69奪三振は同2位タイとした。チームもこの7試合で6勝と好調。地区首位のジャイアンツとは0・5ゲーム差の2位につける。ジェイス・ティングラー監督は試合前「毎試合みんなで力を合わせて戦えている。それが良い」と満足そうに話したが、その輪の中にダルビッシュがいて、チームを支えているのは間違いない。

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