レッドソックス・沢村 大荒れデビュー 最速156キロも押し出し含む3連続四球

[ 2021年3月14日 02:30 ]

オープン戦   レッドソックス8―2レイズ ( 2021年3月12日    フォートマイヤーズ )

レイズ戦でオープン戦初登板を果たしたレッドソックス・沢村=フォートマイヤーズ(共同)
Photo By 共同

 レッドソックスの沢村拓一投手(32)が12日(日本時間13日)、レイズとのオープン戦で5回に2番手で登板。実戦初登板は3連続四球で失点するなど2/3回を1安打1失点だったが、夢の舞台でまた一つステップを踏み「久々に試合で投げられて良かった。ホッとしているけど自分の中で課題が目に見えて分かった」と語った。

 先頭のウォールズは右飛に打ち取り、続くオドムはスプリットで空振り三振。難なく2アウトを取ったが、ここから苦しんだ。9番打者に左翼フェンス直撃の二塁打を許すと上位打線相手に力みまくり、フィリップス、アロザレーナに四球を与え、最後はB・ローに押し出し四球。低めの際どい球がことごとくボール判定となった不運もあったが、予定の球数に近い26球となったことで途中降板となり「神経質になりすぎてしまった。後続を打ち取れずとても反省している」と悔やんだ。

 収穫もあった。対応に苦しんだが、日本よりも硬いマウンドも実戦で経験し「少し上半身が突っ込む感じはする。腕が自分の感覚よりも遅れている」と振り返る。直球は最速97マイル(約156キロ)。得意のスプリットも94マイル(約151キロ)を計測して「ボール自体は途中まで悪くなかった。スピードに関しては十分」と納得顔だ。アレックス・コーラ監督も「今日は打者相手に投げられればそれでいい。1イニングは投げられなかったが、真っすぐもスプリットも良かった」と評価した。

 次回は中2日で15日(同16日)に登板予定。この日と同じレイズ打線が相手だ。沢村は「次につながるというより、つなげないといけない。次は形にできるようにしたい」と力を込める。憧れていた舞台。「大荒れデビュー」となったが、全てを糧として前に進む。

 ≪四死球の多さ課題≫沢村の日本での年度別与四死球率を見ると、昨季は巨人で6.75、ロッテで4.29の合計5.24。自身にとっては18年の5.16を上回るシーズンワーストだった。また、通算の与四死球率は3.00だが、救援に転向した15年以降に限ると通算3.93。先発だった14年までの通算2.58からは1.35も悪化と、四死球の多さが課題となっていた。

 ≪ヒロカズだけど“カズ”≫名前が「拓一(ひろかず)」の沢村の愛称は「カズ」に決まりそうだ。コーラ監督が「私はまだ彼を“ヒロ”とは呼んでおらず、“カズ”と呼んでいる」と明かしたとレッドソックス傘下のケーブル局NESN(電子版)が報じた。ヒロは英語のヒーローと発音が似ており指揮官は「(シーズン終盤の)9月に彼をヒロと呼んだら彼がどんな活躍をしているか分かる。今のところ彼をカズと呼ぶ」と説明している。

続きを表示

この記事のフォト

2021年3月14日のニュース