阪神・能見 石原慶と力勝負で別れのあいさつ 自身は現役続行希望「同級生いなくなるのは寂しい」

[ 2020年11月8日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-0広島 ( 2020年11月7日    マツダスタジアム )

<広・神24> 8回無死一塁、雨のなか石原慶と対戦した能見(撮影・大森 寛明)
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 戦友との別れに言葉はいらなかった。8回無死一塁。阪神・能見がこの試合を最後に引退する同じ79年生まれの石原慶と対戦するためだけにマウンドへ上がった。全5球、こん身の直球勝負で浅い右飛に打ち取ると、互いに頭を下げ最後の勝負を終えた。

 「僕は真っすぐと決めていた。とりあえずしっかりと力勝負ができたらいいかなと思って。同級生ですし(今季)なかなか対戦する機会もなかったので」

 石原慶と対峙(たいじ)した回数は計69度。ヤクルト・石川(115度)に次ぐ2番目の多さだ。惜別するかのように、この時だけ強まった雨の中、初球は内角の厳しいコースへ143キロストライク。ボール、ファウル2球をはさんでの5球目を打ち上げさせた。

 「(試合前に)花束を渡す時も言ったんですけど、雨は石原らしいなと。ホームランを打たれた記憶もあるし、同級生がいなくなるのは寂しい気持ちもあります」

 自身も今季限りでの退団が決まったが、現役続行を希望する。残り2試合に向けても「まだ元気なので、出番があれば頑張る」と、いつも通り、クールに前を見据えた。 (山添 晴治)

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