亀山つとむ氏 完璧だった阪神・秋山は来季火曜日固定もあり 虎が目指すは鉄壁守備の“オレ流”

[ 2020年11月8日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-0広島 ( 2020年11月7日    マツダスタジアム )

<広・神24>先発の秋山 (撮影・奥 調)
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 【亀山つとむ 視点】11勝目を挙げた先発・秋山は、球数も含めて完璧な内容だったと言えます。一見、打ちやすそうに見えて、その実、タイミングを絶妙にズラしているので、打者もあれだけ早いカウントで手が出てしまうのでしょう。今季のベストピッチじゃないかと思うくらいの内容でした。広島・石原慶の引退試合ということもあって8回途中に降板となりましたが、十分に完封を狙えるペースでした。

 今季の開幕時で言えば、「先発6番手」の立ち位置だった投手。それでも最終的には、開幕投手を務めたエース西勇に遜色ない成績を残しました。少ない球数で、状態のいい時には完投してくれます。少し気が早いですが、来季は中継ぎを温存したい週頭の火曜日でローテーションを守ってくれると、ベンチも頼もしいかぎりでしょう。絶妙に打者のタイミングをズラしたり、低めを丁寧に突く投球を心がければ、球数のロスも少ないはず。来季は西勇に次ぐ、第2エースの役割を期待したいと思います。

 チームは2位が確定。首位・巨人との差は、どう考えても守備力です。本拠地球場の大きさを考えても、本塁打数などで勝つのは至難の業。12球団屈指の投手力を誇る阪神が巨人をしのぐには、やはり投手中心の守りの野球を目指すべきです。同じ屋外球場を本拠地とする広島も強い時はセンターラインが鉄壁でした。阪神の理想は、この日のような少ないリードを守り切る野球。モデルとすべきは、落合監督時代の中日の野球でしょう。

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