ロッテCSへ望みつないだ!西武に0.5差 美馬大仕事10勝 ソフトBの完全V阻止&4年ぶりAクラス

[ 2020年11月6日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6-1ソフトバンク ( 2020年11月5日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>突ッパ!ポーズの安田(左)と美馬(撮影・長久保 豊)
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 ロッテ・美馬学投手(34)が5日、ソフトバンク戦で7回2/3を4安打1失点(自責0)と好投し、3年ぶりの2桁勝利となる10勝目を挙げた。自力でのCS進出が消滅している中で望みをつないだ。チームは残り3試合で2位・西武に0・5ゲーム差と肉薄し、4年ぶりのAクラスも確定。逆転でCS進出を果たせば、今季ソフトバンク戦で5勝を挙げた「鷹キラー」の存在感は、さらに増す。

 こんな試合をしたかった。残り3試合で、2位・西武と0・5ゲーム差。逆転CSに望みをつないだ美馬は、満面の笑みだった。2年連続で規定投球回数に達し、17年以来の2桁となる10勝目を手にしたからではない。チームが本来の姿を取り戻したからだ。

 「ほとんど打線に勝たせてもらっている。今日も自分のエラーから始まったけど、いつもヤス(安田)がいいところで打ってくれる。最後は沢村、益田とつないで、マリーンズらしい戦いができた」

 10月上旬までソフトバンクと首位を争ったが、そこから大失速。前夜は西武にも抜かれて3位に転落し、自力CS進出の可能性も消えた。美馬は「チームの雰囲気は悪かった。みんな周りばかりを気にしている」と感じた。

 だから、ベテランは立ち上がりから飛ばした。「普段通りでなく、気持ちを入れて全力でいった」。そんな姿が伝わった。チームは今季12球団トップの472四球を生かして得点した。3回には自らの一塁悪送球で1点を先制されたが、打線は5回に安田の2点二塁打で逆転し、6、8回と押し出し四球を選び追加点を入れてくれた。

 8回2死満塁で代打デスパイネが登場すると、ここまで1点と好投してきたが、美馬は交代となった。「投げたい気持ちはあったけど、沢村は三振を取れる投手なので“そうだな”と思った」。ベンチ前で、沢村がリリーフカーから降りるまで拍手を送った。「頼むぞ!」と託し、中大の後輩は空振り三振に仕留めてくれた。

 楽天からFA移籍して1年目。「鷹キラー」として期待され、5勝1敗と結果を残した。チームは12勝11敗1分けと2年連続勝ち越しも決め、ライバルの「完全優勝」を阻んだ。それでも満足感はない。「(楽天に在籍した)昨年はCSでソフトバンクに負けた。まだ戦いは終わっていない」。もう一度、王者を倒すため、美馬はマウンドに上がるつもりだ。(横市 勇)

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