広島 黒星もメモリアル打連発 誠也21号は球団通算8万安打目 林はプロ初安打

[ 2020年10月10日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7-12ヤクルト ( 2020年10月9日    マツダ )

<広・ヤ(18)>5回1死一塁、左越えに2点本塁打を放った鈴木誠は田中広(左)とヒップタッチ (撮影・奥 調)
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 広島に2つの節目が刻まれた。1―4の5回1死一塁。鈴木誠は、歳内の初球の直球を強振して左中間に着弾させた21号2ランは、球団通算8万安打だった。「積極的に打ちにいった。一振りでしっかりとらえることができた」。3打席連続安打で節目の一打を引き寄せた。

 原爆投下後の復興の希望として誕生した広島は、球団創立70周年を迎えた。衣笠祥雄、山本浩二らが築いた歴史ある右のスラッガーの系譜を、鈴木誠が継承する。試合前練習では、軸足となる右足をスイングと同時に地面から浮かせて体を回転させるような打撃を繰り返していた。「侍の4番」に指名されても、いまだ試行錯誤を止めない姿勢が節目の一打を本塁打に変えた。

 8万5安打目は、若ゴイの新たな一歩になった。8回先頭の代打・林は、カウント2―2からの清水のフォークを右翼線に運ぶ二塁打とし、プロ初安打を決めた。「うれしかった。監督に思い切って振っていけと言われた」。高校通算49発の長打力から生まれた強烈なライナー性だった。

 小園と同学年の高卒2年目。これまで7打席5三振でも「1軍の投手に対応しようと研究した」と強振を貫いた。記念球は両親に贈る。歴史ある赤ヘルに、また新たなスラッガーが生まれようとしている。 (河合 洋介)

 ▽広島、球団通算8万安打 9日のヤクルト18回戦(マツダ)5回鈴木誠の左越え2ランで、球団初年度(1950年)からの通算安打が8万本に到達。プロ野球10球団目。球団初安打は50年3月10日の西日本戦(平和台)初回に岩本章が緒方俊明から打った中前打で、セ・リーグ1号安打。

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