311勝トム・シーバー氏がコロナ死 サイ・ヤング賞3度受賞「ミラクル・メッツ」の象徴

[ 2020年9月4日 02:30 ]

メッツでの現役時代のトム・シーバーさん(AP)
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 メッツなどで通算311勝を挙げ、サイ・ヤング賞に3度輝いたトム・シーバー氏が新型コロナウイルス感染症と認知症により8月31日(日本時間1日)に死去したと2日(同3日)、米国野球殿堂が発表した。75歳だった。

 シーバー氏は22歳でデビューした1967年に16勝を挙げ、69年には下位に低迷していたメッツのエースとして25勝を挙げ、ワールドシリーズ制覇に導き「ミラクル・メッツ」と称された快進撃の象徴となった。愛称は「トム・テリフィック(素晴らしいトム)」。浮き上がる速球を駆使し三振の山を築いた。70年には現在もメジャー記録となっている10者連続三振も記録。通算3640奪三振は史上6位。右膝がマウンドについた下半身主導のフォームで、憧れた日本投手も多かった。

 77年途中にはライバルのレッズに移籍。現役引退後はメッツ戦の解説者などを務め、92年には当時史上最高の得票率98・84%で野球殿堂入りした。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは声明で「史上最も偉大な投手の一人」とその功績を称えた。

 ◆トム・シーバー 1944年11月17日生まれ、米カリフォルニア州出身。1967年にメッツでメジャーデビューし、同年新人王。レッズ、ホワイトソックス、レッドソックスでプレーした。86年シーズンを最後に現役を引退。大リーグ通算20年で通算311勝205敗1セーブ、防御率2・86。92年に野球殿堂入りした。背番41はメッツの永久欠番。1メートル85、88キロ、右投げ右打ち。

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