ラミレス監督“炎上”ブルペンデー大失敗で2回までに13失点…ファン怒声「どうなってんだよ!!」

[ 2020年9月4日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA4―13巨人 ( 2020年9月3日    東京D )

<巨・D>2回途中降板する先発のパットン(撮影・島崎忠彦)
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 後味の悪い黒星だ。DeNAは3日、巨人戦で先発としてスペンサー・パットン投手(32)を送り出したが、大きく裏目に。来日194試合目で初先発となった助っ人右腕は1回1/3を9失点でKOされ、チームは2回までに13失点と、試合が決まってしまった。首位・巨人相手に3連敗を喫し、先月30日のヤクルト戦から4連敗。9月反攻に水を差す形となった。

 「ラミレス!どうなってんだよ!」。声出し自粛の東京ドームで、たまりかねたファンの怒号が響く。なぜだ――。その声は悲鳴にも聞こえた。2回までに13失点。指揮官の奇策が裏目に出た。目を覆うような大敗だった。

 「良ければ40~50球と思っていた。スピードもあって、いつもと変わらなかったが…」。ラミレス監督がパットンにこの日の先発を伝えたのは、約2週間前だった。準備万端整えた、巨人戦のための用兵。しかし来日4年目、194試合目で初の先発となった右腕は1回1/3を7安打9失点でKOされた。初回に3失点。2回1死から投手の田口に四球を与えると、そこから5連打を浴びた。

 「リリーフと同じ感覚でブルペンから投球したが、思い通りにいかず全体的にボールが浮いてしまった」。確かに、大誤算。ただ、その言葉で片付けていいのか。パットンはマイナー時代の13年以来、7年ぶりの先発だった。試合前の時点で首位・巨人とは今季最大の7・5ゲーム差。V争いの崖っ縁で、不慣れな右腕を構想通りに先発起用したラミレス監督の意図はどこにあったのか。

 指揮官は「ピープルズのベストな使い方を考えた」と説明した。今季5試合に先発し、2連勝中だった新助っ人は、前日から中継ぎとしてブルペンへ。2軍調整中の主砲オースティンの1軍復帰が間近で「オースティンが帰って来た時には、(外国人枠の関係で)ピープルズを登録抹消する可能性が高い。それまでに彼をたくさん使えるには、と考えた」という。

 今永、平良と先発の両輪を欠いての13連戦。ラミレス監督はピープルズの中継ぎ起用を優先し、ブルペンデーとしてパットンを先発に回した。しかし、あまりの大差で石田の2番手起用のプランも崩壊。一方、ピープルズは12点ビハインドの5回にマウンドへ。山崎や、登板間隔が空いていたとはいえ、抑えの三嶋まで投入するという皮肉な結果だった。

 巨人戦では今季2度目の同一カード3連敗。チームは2度目の4連敗で貯金がなくなった。それでもラミレス監督は言った。「今日のようなやり方も今後、やるべき時が来たら迷いなくやる」。ラミレス流を貫き、苦境を脱することはできるのか。 (鈴木 勝巳)

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