履正社 4番復帰の関本がタイムリー 準決勝に闘志メラメラ「大阪桐蔭を倒すために始まった」

[ 2020年8月10日 05:30 ]

大阪大会準々決勝   履正社11-2信太 ( 2020年8月9日    豊中ローズ )

<信太・履正社>  5回、2死一、二塁、左越えに適時二塁打を放つ履正社・関本    (撮影・成瀬 徹) 
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 各都道府県が開催する代替大会は9日、13大会で58試合が行われた。大阪では準々決勝4試合が行われ、10日の最終戦・準決勝で履正社と大阪桐蔭が対戦することが決まった。昨夏の甲子園大会覇者と、春夏計8度の優勝を誇る屈指の強豪校。甲子園交流試合開幕の同日、大阪を、日本を代表する2校が“頂上決戦”を行う。

 2試合ぶりに4番の座を奪い返した主将が燃えた。初回2死二塁。関本は甘く入ってきた変化球をコンパクトに仕留めた。中堅へ抜ける単打で好機を広げ、後続の連続四球で先制点を呼んだ。5点リードの5回は2点を追加すると、2死一、二塁の絶好機でスライダーを強振。左翼線を破る適時二塁打で敵の戦意をそぎ落とした。

 「こだわりのある4番で仕事ができたのは良かった。(4番に戻った)感謝の気持ちを大事にしました」

 本業では先発の内、2番手・高橋を懸命にリードしたが、計6つの四球はいただけない。5回に失った2点は3つの四球が絡んだもの。「自分のリード不足」と反省も忘れなかった。阪神、ソフトバンクなど9球団が視察。注目度は増すばかりだが、冷静に自己分析できるのも勇輔の強みだろう。連日観戦に訪れる父・賢太郎さん(本紙評論家)は「あと2試合。精いっぱいやってもらうしかない。力いっぱい、悔いなくね」とねぎらった。

 ようやく宿敵にたどり着いた。準決勝の相手は大阪桐蔭に決まった。全国屈指の激戦区で実力も人気も二分する、運命の相手だ。昨秋の府大会決勝では9回に一時は同点に追いつく3ランを放ったが、延長10回に力尽きた。ただ、脳裏にこびりつくのは、1年生の時にスタンドで観戦した18年夏の準決勝だった。「野球は何が起こるかわからないスポーツだと思いました」。9回2死から逆転負けを食らった死闘を教訓として胸に刻む。

 「大阪桐蔭を倒すために(新チームは)始まった。気持ちを強く持って戦い抜く。最後の最後で勝つ。圧倒して勝ちたいです」

 高校野球発祥の地、豊中で燃えさかる雪辱の炎。夏の府大会に限れば、11連敗中だ。「2年半の集大成」と位置づける事実上の頂上決戦で、宿命のライバルを蹴散らす。 (吉仲 博幸)

 ▼履正社・小深田大地 1年の秋は勝っていますが、夏は長年勝っていない。この夏、自分たちの代で倒して終わらせたい。全員で大阪桐蔭にぶつかっていく。打力では負けていない自信があります。

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