「J」と「F」11年ぶり ウィリアムス氏 球児に太鼓判「彼は“スーパーマン”」

[ 2020年2月8日 05:30 ]

藤川(手前)のキャッチボールを見守るウィリアムズ駐米スカウト(左から2人目) (撮影・平嶋 理子)                                          
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 「スーパー球児」に心配は無用だ。阪神の藤川球児投手(39)が7日、宜野座キャンプに招へいされたジェフ・ウィリアムス駐米スカウト(47)と再会。ブルペンで29球を投じ、かつて最強の「JFKトリオ」を組んだ戦友から不惑シーズンの活躍に太鼓判を押された。

 こんな光景を誰が想像しただろうか。タテジマに身をまとい、火の玉ストレートを投げる藤川に熱い視線を注いだ私服姿のイケメンは、他でもないあのウィリアムス氏だ。「JFK」の「J」と「F」が09年以来11年ぶりに宜野座球場のブルペンで顔を合わせた。

 「11年ぶりに戻って来たので昔のことが頭の中に思い浮かんだ。彼は本当に素晴らしいし、彼の投げ方とか全てが昔見ていたのと一緒だった。彼を見て自分が現役だった時のことも思い出したよ」

 変化球やスローボールを含めて29球。実際にはマイナーチェンジを重ねていたとしても、ウィリアムス氏の目にはその投球フォームやホップするような球筋は「JFK」が君臨した05年から08年当時のままに映った。今年で40歳という年齢的な心配も笑顔で一蹴だ。

 「あの球児だよ。彼は“スーパーマン”なんで、この歳でも全然できると思う」

 新外国人選手のケアを主目的に、11年の駐米スカウト就任後初めて春季キャンプに招かれた同氏。5日に沖縄入りし、キャンプ休日の6日には藤川と旧交を温めた。「話す機会はあった。しばらく会ってなかったから本当に懐かしい気持ちになったし、昔話とか家族の話、今のタイガースがどうなのかとかそういう話をした」。直接顔を合わせるのは5年ぶりで、藤川はこの日は「また食事に行きますから」とだけ話したが、尊敬する戦友の太鼓判は最高の励みとなるはすだ。

 矢野監督も「球児も今年で40歳? その歳で投球スタイルが変わっていないというのはすごい。普通は年を取っていけば技巧派になっていくと思うんだけど。ジェフが見てもそう思うんやろうし、俺らが見てもそう思う球児の凄いところ」と改めて信頼を口にした。日米通算250セーブまであと7で、今季も守護神が既定路線。ウィリアムス氏が11年、「K」こと久保田智之氏(現阪神プロスカウト)も14年に引退したが、昨季の藤川は56試合で4勝1敗16セーブ23ホールド、防御率1・77とむしろ成績を上げた。05年優勝の原動力となった「JFK」最後の一人に、15年ぶりリーグVの立役者としての期待がかかる。
(山添 晴治)

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