中日・石川昂 12球団高卒ルーキー最速安打&初打点!根尾と甲子園Vドラ1三遊間でアピール

[ 2020年2月8日 05:30 ]

中日2軍練習試合   中日5―0沖縄電力 ( 2020年2月7日    読谷 )

3回裏1死三塁、中日の石川昂は右越え適時二塁打を放つ(撮影・椎名 航)
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 中日のドラフト1位・石川昂弥内野手(18=東邦)が、初の対外試合となる沖縄電力との2軍練習試合に「3番三塁」でスタメン出場し、適時二塁打を放った。今春の実戦では12球団の高卒新人でも最速安打。昨年のドラフト1位・根尾昂内野手(19)と並んだ「甲子園V戦士の共演」に、視察した与田監督も強い中日復活に手応えをにじませた。

 雨粒を切り裂き、石川昂の打球は昇竜のごとく舞い上がった。3回、2点を先制し、なおも1死三塁。スリークオーターから投げ込む内間敦投手の124キロスライダーを振り抜き、右翼越えの適時二塁打とした。200人ほどのファンが集まったスタンドも拍手喝采。それでもドラフト3球団が競合した世代No・1打者はニコリともせず振り返った。

 「前の打席で三振したスライダーが来ると思った。バットコントロールが自分の持ち味。1本、長打が打ててよかった」

 第1打席は、初球と9球目のスライダーに手が出ず見逃し三振。通称フロントドアとも呼ばれる内角スライダーだった。「三振してため息が聞こえてきた。2打席連続で打ち取られるわけにはいかない」。その初球。甘く外寄りに入ってきたスライダーにタメをつくって一閃(いっせん)。反省を即座に結果に結びつけた。

 実は練習から対応していた。「ホームランを打ちたい」という本音を抑え、風向きを計算して「レフトに打っても多分飛ばない」と右方向への意識を持った。天候や相手投手への対応力は18歳ながらも強打者のにおいがある。守備でも2つの三ゴロを無難に処理。観戦に訪れた父・尋貴さんと恩師でもある東邦の森田泰弘監督に成長した姿を見せた。

 2軍へ視察に訪れた与田監督は「(2番の)根尾と石川が並んだ打順は見応えがある。将来のうちのカラーにしていきたい。(三遊間でも並び)絵になるね」と喜んだ。強竜復活に旗手となる2人の初共演。根尾とは練習から同組に入り、キャッチボールや打撃練習も2人で準備し、石川昂は「(一緒で)うれしかった」と少しだけ笑みを漏らした。

 次戦は12日の2軍練習試合DeNA戦(読谷)を予定。甘い球を仕留めきれなかった課題を自覚しつつ、「早くホームランを1本打ちたい」と口にした。1軍での活躍が待ち遠しくなる初陣だった。

 ▼中日・仁村2軍監督 素晴らしい。並じゃない。(根尾と)良いライバルになれば。王さん、長嶋さんみたいにね。

 ◆石川 昂弥(いしかわ・たかや)2001年(平13)6月22日生まれ、愛知県出身の18歳。東邦では昨年センバツに「4番・投手」で出場し5勝、大会タイの3本塁打と投打に活躍。決勝の習志野戦では春夏通じ初の完封&2本塁打の離れ業でVの立役者となった。高校通算55本塁打を放ち、U18W杯で4番。ドラフトでは1位で3球団が競合の末、中日に入団した。1メートル85、93キロ。右投げ右打ち。

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