阪神・西 虎投手初GG賞 移籍1年目で結果、投手陣守備力向上へ若虎に「俺から盗め」指令

[ 2019年11月29日 05:30 ]

トロフィーを手に笑顔の西(左)と梅野 (撮影・白鳥 佳樹)
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 「第48回三井ゴールデングラブ賞」の表彰式が28日に都内で開かれ、阪神からは西勇輝投手(29)、梅野隆太郎捕手(28)が出席した。西は11年目で初、阪神投手としても初受賞で、投手陣の守備力向上のため若手の手本になることを自らに課した。

 念願成就に西の笑みがはじけた。投球技術ではなく、投手の守備力が選考基準のゴールデングラブ賞。フィールディングへの意識も人一倍高く、無失策での受賞を心から喜んだ。

 「一番欲しかった賞でもありますし、そこを凄く大事にしてきたつもりだったんで、やっと獲れて良かったなと思います」

 阪神投手として史上初。オリックスから移籍1年目で球団史に名を刻んだ。逆に言えば、これまで虎投の守備の技術や意識が物足りなかったとも解釈できる。今季も投手陣の計15失策は12球団最多。課題克服に自らが模範となる意欲を示した。

 「(後輩に助言することは)ありますね。あとは投内連係でやり方を見せるとか。僕らの時も金子さんが凄く守備がうまかったんで、それを見て学んだことがいっぱいある。キャンプとかで(若手と)一緒にやる機会があったら見てくれたらいいかなと思います」

 オリックスの若手時代にはエースの金子(現日本ハム)のフィールディングを目で追い続けた。「教わったことはないです。動きを見て学んだ」。たとえば「三塁送球する時に軸回転がすごくきれいで。ブレがない分、送球がしっかりベースの角に投げられるのかなと」などと分析しながら、自分の引き出しにしてきた。

 名実ともに球界を代表する名手の仲間入り。来季は移籍2年目で遠慮することもない。後輩への「俺から盗め」指令は投手陣のリーダーとしての自覚と責任感の表れだった。(山添 晴治)

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2019年11月29日のニュース