大谷圧勝!新人王 1位票25/30、全米が二刀流に魅せられた

[ 2018年11月14日 05:30 ]

水原通訳(右)と今季のア・リーグ新人王選出を喜ぶ大谷(Angels Baseball提供)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が12日(日本時間13日)、今季のア・リーグの新人王に選出され、日本選手では01年イチロー(マリナーズ)以来、17年ぶり4人目の快挙となった。全30人中25人の1位票を獲得し、打撃の主要部門で上回っていたヤンキースのミゲル・アンドゥハー内野手(23)に圧勝。投打の二刀流の希少性が、全米で評価された。

 受賞が発表された野球専門チャンネル「MLBネットワーク」の番組に、大谷はエンゼルスタジアムから生出演。チームカラーの赤の練習着姿で「1年目に獲ったのもうれしいですし、応援してくれた方にとってもうれしいんじゃないかなと思います」と表情を緩めた。第一声で、周囲やファンのことを口にした。

 1年前の11月11日。メジャー挑戦を表明した記者会見で、二刀流について「もう自分だけのものではない」と語り、有言実行した。ベーブ・ルース以来の本格的な二刀流に挑戦。大リーグでは初めて、投打両面の活躍が評価されて受賞したことに意味がある。「凄く光栄なこと。レベルの高い中で1年間やってこられたことがいい経験になった」と感慨を口にした。

 30人の投票中、25人の1位票を集めた圧勝劇。29人が2位までに投票し、対抗馬のアンドゥハーらに大差をつけた。大谷が逃した5つの1位票は、東地区の記者3票と、西地区の記者2票。ヤンキース勢に傾くと予想された東海岸でも、得票差はなかった。83・3%の1位得票率は、日本選手でイチロー(96%)に次ぐ2番目の高さだった。

 投手では10試合で4勝2敗、防御率3・31。打者では104試合で打率・285、22本塁打、61打点、10盗塁を記録した。同一シーズンでの「10試合登板、20本塁打、10盗塁」はメジャー史上初だ。「憧れ」というイチロー以来の受賞に「単純に凄くうれしい。素晴らしい選手の名前の中に並ぶことができて光栄だと思います」と話した。

 右肘の故障で離脱しシーズンを通してプレーできなかった悔しさは痛感している。「フルで出るというのが一番、良いことじゃないかなと思う」。10月1日に右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、来季の打者復帰、再来年の二刀流復帰に向けてリハビリに励む。

 「米国に来てよかったか」と問われ「来てよかったと、もちろん思います」と話した大谷は来季以降を見据えた。「もっともっと、この先の方が長いと思うので、もっと良い活躍ができるように、来年に向けて頑張りたい」。25歳となる来季は打者として進化する。全米を熱狂させた「SHO TIME」は続く。

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