阪神・陽川 4番の仕事 離脱糸井の代役誰にも渡さん

[ 2018年7月4日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―10中日 ( 2018年7月3日    甲子園 )

<神・中>初回、陽川はバットを折りながら左前適時打を放つ (撮影・奥 調)
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 阪神・陽川の快進撃が止まらない。2試合続けて4番を任され、初回1死一、三塁ではカウント2―2から小笠原の低めチェンジアップをうまく拾って左前適時打だ。

 「どの球が来ても対応できるように、と思っていた」

 同じ球を2球目と4球目に空振りして追い込まれた後、左足の上げ幅を小さくして対応した。「当てにいくんじゃなく、コンパクトに」。今季から取り入れた不利なカウントの対処法で、4試合連続打点へ伸ばした。

 1本で終わらないあたりが、今までと一味違う。7点劣勢で迎えた7回1死ではフルカウントから3番手・岩瀬の高め直球を手元まで引きつけて右翼線へ打ち返した。「追いかけ過ぎず、ストライクゾーンをしっかり打つこと。打順とかは関係なく、言われたところで結果を求めてやるだけなので」。強調する平常心。頼もしさは決して「4番」の名に負けてない。

 打率・360に上昇し、得点圏に限れば29打数14安打で・483。安打、本塁打、打点など主要な打撃部門の数字はとっくにキャリアハイを越えた。金本監督も覚醒の感が強い大砲候補に対して「一番苦手としている速い球への対応ができたら、もう少し、一歩前進とは思うけどね」とさらなる期待を込めた。

 主軸を担ってきた糸井の離脱が決まり、開幕4番だったロサリオも依然として2軍で調整中。懸念される攻撃力低下を杞憂(きゆう)で終わらせるのは陽川かもしれない。(巻木 周平)

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2018年7月4日のニュース