阪神・糸井 やっぱり…骨折抹消 金本監督痛っ、復帰まで最短1カ月か

[ 2018年7月4日 05:30 ]

6月30日のヤクルト戦で右膝外側付近に死球を受けた糸井
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 阪神・糸井嘉男外野手(36)が3日、右腓骨(ひこつ)骨折のため出場選手登録を抹消された。全治期間など詳細は非公表ながら亀裂骨折のもよう。痛恨の離脱だが、金本知憲監督(50)は「そんなに長引かないだろうという場所」と明かし、早ければ1カ月前後で実戦復帰できる可能性がある。主砲を欠いて臨んだ中日戦には5―10で敗れ、4位へ後退した。

 覚悟していた悲報が届いた。糸井は懸念された通り「右腓骨骨折」が判明し、出場選手登録を抹消された。球団は全治期間などの詳細は公表せず。金本監督は「当然(痛い)」と表情を曇らせた後、「骨に傷はあるんだけど、そんなに長引かないだろうという場所だから」と言葉を続けた。全治に3カ月前後を要する一般的な腓骨骨折に対して、今回は亀裂骨折のもよう。早ければ1カ月前後で実戦復帰できる可能性がある。

 糸井は6月30日のヤクルト戦の8回に風張から右膝外側付近に死球を受けた。147キロ直球の直撃に苦悶(くもん)の表情を浮かべて、代走を送られて交代。試合後は苦笑交じりに「病院やな」と漏らしていた。だが翌1日も腫れが引かず、宿舎などで治療に努めてベンチ入りを回避。関東遠征から帰阪した2日に大阪府内の病院で精密検査を受けた結果、骨折と診断された。

 不幸中の幸いにして「今季絶望」という最悪の事態は免れる見込み。とはいえ、痛恨の離脱であることに変わりはない。加入2年目の今季は70試合で打率・301、10本塁打、40打点、15盗塁はいずれもチームトップ。低調な打線にあって開幕から唯一安定した成績を残し、5月下旬からは4番の重責も担って「走」「攻」で打線をけん引してきた。首位・広島を追走する上で欠かせない存在であり、離脱期間中の攻撃力の弱体化は否めない。

 離脱は早速、響いた。攻撃面でも後手に回り、最下位の中日に5―10で惨敗。41歳の福留は昨年8月17日の広島戦以来の右翼へ守備位置が変わり、穴埋め役として「5番・左翼」で甲子園初見参だったナバーロは初回1死一、二塁で一ゴロ、3回2死一、二塁では空振り三振と序盤の好機でバットが湿った。9回1死一、二塁での左前打は時すでに遅し。「糸井の穴」は、やはり大きいと言わざるをえない。

 4日以降の動きは未定。球団は既に選手間投票で選出されている球宴についても現時点での出場を未定とした。とにもかくにも、主砲の一日も早い復帰が待たれる。それまでは、チーム一丸で穴を補うしかない。(惟任 貴信)

 <糸井過去の故障>

 ▽07年 9月10日のロッテ戦で昇格即先発起用され、5回にプロ初安打。直後に二盗を試みた際に左膝を痛め交代。左膝側副じん帯損傷で全治6週間と診断され11日に抹消。

 ▽08年 4月3日のソフトバンク戦で左すねを負傷。翌4日に左下腿外側コンパートメント症候群と診断されて手術。約2カ月後の6月11日に復帰。

 ▽12年 8月25日の楽天戦の試合前練習で左内腹斜筋の挫傷。26日に抹消され、9月7日に復帰。

 ▽15年 7月4日に右肘内側側副靱帯損傷および右腓骨筋腱損傷で抹消。17日の球宴第1戦で復帰。

 ▽17年 1月に右膝関節炎が再発し、春季キャンプはリハビリを優先。6月9日のソフトバンク戦で左太腿裏を痛め交代。抹消はせず、交流戦4試合を欠場。7月18日に右腹斜筋筋挫傷で抹消され、8月17日に昇格。

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