【中畑清氏視点】打者の裏をかくマシソンの投球術 沢村は参考に

[ 2018年7月4日 10:10 ]

セ・リーグ   巨人6―5DeNA ( 2018年7月3日    東京D )

<巨・D>9回を3者三振で締めたマシソンは気合のガッツポーズ (撮影・西川祐介)
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 緊急登板がかえってよかったのかな。1点リードの8回2死一、三塁。沢村の危険球退場を受けて登板した巨人・マシソンが回またぎとなった9回まで4者連続三振のスーパーセーブ。力でねじふせたわけではない。19球中12球が変化球。9回1死、筒香に対する配球が象徴的だ。

 初球ボールとなるフォークから入り、スライダーを2球ファウルさせ、もう1球フォークを見せて2―2。完全に変化球を意識させておいて、最後は外角高めの真っすぐを空振りさせた。あとの3人はスライダーがウイニングショット。真っすぐは155キロを記録するほど走っていた。打者の裏をかいて変化球主体。緊急登板の中から生まれた投球術だとしたら大収穫だ。

 力で押すだけが投球じゃない。同じ失敗を繰り返してマシソンに迷惑かけた沢村にも参考にしてもらいたい。(スポニチ本紙評論家)

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2018年7月4日のニュース