DeNA 好機広げた2番・梶谷の“考走塁” ラミ監督の理想を実戦

[ 2017年10月18日 07:39 ]

セCSファーストステージ第3戦   DeNA6―1阪神 ( 2017年10月17日    甲子園 )

初回無死一、三塁、ロペスの左前打で一塁走者・梶谷は三塁へ
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 【追球】雨上がりの甲子園。味方につけたのは、敵地で戦ったDeNAだった。初回無死一、三塁でロペスの打球が左翼へ転がった。三塁走者が生還。一塁走者の梶谷は二塁を蹴った。

 左翼手の福留が捕球しようとした打球は芝で勢いを失い、その間に快足を飛ばして一気に三塁を陥れた。「単純に行けると思ったから」と振り返ったが、観客がどよめく好走塁。再び無死一、三塁。打線がつながり、初回の3点につながった。

 15日からの大雨で前日は中止。雨中で第2戦を強行したためにグラウンドに水が染み込み、シートを敷けなかった。その水を含んだ芝が打球の勢いを殺した。ラミレス監督は「外野が濡れていたのを、梶谷が見逃さずに突く素晴らしい判断だった」と称えた。球足が鈍くなった芝生の特性を生かし、優位に立った。2番・梶谷は指揮官が理想に掲げる小技や走塁などの「凡事徹底」を実践した。

 外野の芝生と対照的だったのが、内野の土だった。雨の中でバント合戦を繰り広げた2日前とは違った。乾いた土を入れたことで、球足は速くなっていた。梶谷が「理想の打撃ではなかったけど、とにかくバットに当てたかった」と振り返ったのが、貴重な4点目を挙げた4回の適時打。1死三塁から外角直球を打つと、勢いよく中前に転がった。乾いた土も梶谷に味方した。 (君島 圭介)

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2017年10月18日のニュース