ウィーランド“大好物”甲子園で快投「日本のヤンキースタジアム」

[ 2017年10月18日 05:30 ]

セCSファーストステージ第3戦   DeNA6―1阪神 ( 2017年10月17日    甲子園 )

7回1失点と好投したDeNA先発・ウィーランド
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 甲子園の熱狂的な阪神ファンの声援をDeNA・ウィーランドは自分の力に変えた。CSファイナルSへ導く7回1失点の力投。「球団最強助っ投」の名に恥じないマウンドさばきだった。

 「負けたら終わりの状況でいい試合ができた。実は日本に来て一番緊張していたが、初回の3得点でリラックスできた。どの球種もコントロールできた」

 3回以外は毎回走者を許したが、速球と110キロ台のカーブとの緩急で5回までは三塁を踏ませなかった。これで阪神戦は9月25日の来日初完封を含め、3戦3勝、防御率1・61。そのいずれもが甲子園だ。

 初めて甲子園に足を踏み入れたのは、7月。「甲子園は日本のヤンキースタジアムのようなもの。刺激的で大好きな場所なんだ」。メジャーでは通算12試合しか登板がない27歳右腕には、この快感がたまらないという。本場ヤンキースタジアムのマウンドに立つことなく海を渡ったが、日本の「聖地」で無類の強さを発揮している。

 ラミレス監督は「準備の仕方がユニークでグライシンガーに似ている」と、ウィーランドをヤクルト、巨人時代の同僚に例えた。2年連続最多勝右腕はベンチでメモを取る研究熱心さで知られた。「チームの対策にも耳を傾けるが、自分でも分析してその答えを信じている。なかなか見ない選手」と指摘。過去の対戦で得たロジックに、敵地で立ち向かうエネルギーを加え、抑え込んだ。

 球団助っ人初の2桁となる10勝を挙げバットでも球団投手で76年平松政次以来の年間3本塁打。球団は来季の契約延長を目指し交渉を進めている。

 「我々は広島相手に勝ち越している。シーズン通りに戦えばいい」とウィーランド。今季は広島戦でも3勝を挙げている優良助っ人は頼もしく西の方角をにらんだ。 (後藤 茂樹)

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2017年10月18日のニュース