阿部２００１安打目は豪快“リスタート弾”「次を大事に」徹底

[ 2017年8月17日 08:10 ]

セ・リーグ巨人８―２ヤクルト（ 2017年8月16日神宮）

　巨人・阿部慎之助内野手（３８）の通算２００１安打目は本塁打だった。１６日のヤクルト戦で、６回に１４号ソロ。１３日広島戦の最終打席で史上４９人目の通算２０００安打を達成してから、３打席目で再スタートを切った。次なる照準の通算４００号にあと１３本とした４番打者が、チームをクライマックスシリーズ進出圏内に導く。

　阿部が入団以来、意識し続けていることがある。「次を大事にすること」だ。

　２０００安打を達成した次の試合。６回１死、坂本勇の一発に続いて、原樹の内角直球を右中間席へ運んだ。８試合ぶりの１４号に「内角寄りのボールをうまく打てた。感触は良かったよ」。２００１安打目が本塁打となったのは、球団の生え抜き選手では７４年の王貞治以来２人目だった。

　本塁打を放った次の打席。７回１死一、三塁では、左腕・村中の初球の内角直球を詰まりながら左前へ。軽打に徹し、追加点を叩き出した。２安打２打点で勝利に貢献した。試合後、左翼席には「２０００安打、最高です」の横断幕が掲げられ「声援は本当にありがたい」と感謝した。

　巨人の４番打者には、厳しい球が増える。そんな中、２本とも内角球を捉えた。今季も相手バッテリーの内角攻めは多く、ここまで６死球。通算１４４死球は歴代６位。王貞治は１１４だったから、３０個も多い。上位５人は清原和博を筆頭に全員が右打者。歴代の左打者では最も多く、球をぶつけられていることになる。「へえ、そうなんだ」と、警戒されながら安打を重ねてきた。

　２０００安打の次の目標、通算４００号本塁打まで、残り１３本。高橋監督は「そこ（２０００安打）がゴールだなんて、本人が一番思っていないからね」と目を細めた。村田ヘッドコーチも「（２０００安打は）必死のパッチで達成したわけじゃない。４番で達成したんだから」と変わらぬ信頼感を口にした。

　チームは借金３で、３位・ＤｅＮＡを４ゲーム差で追う。阿部は「明日からまた切り替えていく。借金を０にしないとね。Ａクラスのチャンスはある」と次戦に目を向けた。　（川島　毅洋）

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