“崖っぷち”阪神・北條が奮闘 3カ月ぶり打点&好守

[ 2017年8月17日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―5広島 ( 2017年8月16日    京セラD )

6回2死二塁、北條は左中間に適時二塁打を放つ
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 正念場を迎えているのは、藤浪だけではない。同じ94年生まれの阪神・北條が、右脇腹を痛めた大和の負傷交代という緊急事態の中、攻守でがむしゃらにアピールした。

 3回の守備から大和に代わってグラウンドへ。出場機会が非常に限られている現状で、チームのピンチでも、自身には逃すわけにはいかないチャンスだ。まずは守りで存在感を発揮した。0―3の4回2死一塁、丸の左中間への二塁打で、中谷からの送球を中継し、ダイレクトで梅野へ。見事なレーザービームで俊足の走者・菊池を本塁憤死させた。

 バットで魅せたのは6回の第2打席。2死三塁から鳥谷の左中間二塁打で1点を返し、反撃ムードが漂う中で打席に入ると大瀬良の2球目の低め直球を振り抜き、中堅・丸の頭を越える適時二塁打で一時は1点差に詰め寄った。これが5月14日のDeNA戦以来、実に3カ月ぶりの打点だった。

 「前の打席(4回1死一、二塁)で見逃しの(3球)三振をしてしまっていたし、真っすぐに振り遅れないようにと思っていました」

 昨季は鳥谷を正遊撃手から追いやる形で1軍に定着。122試合に出場し、打率・273、5本塁打、33打点の成績を残し高山、原口とともに金本監督の『超変革』の象徴的な存在となった。だが、遊撃のレギュラー獲りを期待された今季は、打撃の調子が一向に上がらず、新人の糸原にポジションを明け渡す試合が増えた。糸原の負傷離脱後も、大和が主に遊撃を守り、出番は減る一方だった。

 大和の状態は気がかりながら、今後、背番号2への期待が大きくなることは確実。「巻き返すという気持ちでやっていきます」。1軍でもまれた昨季と、苦しんできた今季の経験を今こそ力に変え、チームを救いたい。 (山添 晴治)

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2017年8月17日のニュース