社会人時代の同期が明かす 中日・岩瀬が口にした2度の「辞める」

[ 2017年8月5日 08:32 ]

セ・リーグ   中日6―5巨人 ( 2017年8月4日    東京ドーム )

<巨・中>祖父江(右)からウイニングボールを受け取る岩瀬
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 中日・岩瀬のNTT東海時代の同期で現在も親交の深い豊田学宏さん(43=会社員)が岩瀬の秘話を明かし、さらなる活躍を臨んだ。

 初めて会ったのは入社前のユニホーム採寸時。第一印象は「なんや、こいつ」だった。芸人がコントで母親役をする時のような“おばはんパーマ”をかけていたから。

 1年目の秋から僕が1番手で岩瀬が2番手のチーム構成になったのに冬場に真顔で「辞める」と言い出した。「もう一年頑張ればドラフトにかかるかも」と説得しても言い続けるから、「辞めろバカ。お前なんかいなくていい」と。本当は辞めてほしくなかったけど、負けず嫌いだから、あえて厳しい言葉を言った方がいいと思った。2回目の「辞める」発言を聞いたのは左肘のケガで投げられなかった15年夏だ。「やり切った?」と聞くと「やり切った」と。答えが嘘くさかった。

 高速スライダーを見たのは2年目の4月の大会だった。今まで見たことがない曲がり方で右打者の背中の後ろくらいで捕手が捕っていた。大会後からスカウトが50人くらい集まり、「プロに行くな」と確信した。

 今年は春季キャンプ直前に練習を手伝った。オフはプロに入って一番練習したんじゃないかと感じた。変化球もいろいろ変えたと聞いた。エリートじゃないから変えられるんだと思う。高校も大学も強豪校でなく、強いやつを倒したい「庶民派ピッチャー」という感じ。もう1年は勝負してほしいし、1000試合登板もやってほしい。でも、きつい練習続きのオフを過ごせるか…は心配だね。

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