ダル“ロスタイム決着”でドジャース!レ軍に別れ「本当に感謝」

[ 2017年8月2日 05:30 ]

レンジャーズからドジャースへの移籍について記者会見し、笑顔を見せるダルビッシュ有
Photo By 共同

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)が7月31日(日本時間1日)、ドジャースへマイナー3選手との交換トレードで移籍した。期限終了後に正式決定する「ロスタイム決着」で、ド軍は29年ぶりの世界一へ向けた補強となった。アストロズの青木宣親外野手(35)もブルージェイズへトレード移籍となり、複数の日本人選手が同じ日に移籍するのは初めてとなった。

 複雑な面持ちで会見場に現れた。「心の準備はしていました」とダルビッシュ。それでも、5年半の愛着があるチームを離れる寂しさが見え隠れした。

 ウエーバー手続きを必要としないトレードの期限は米東部時間31日午後4時(日本時間1日午前5時)。ギリギリまで両球団の交渉が続いた。「ヤフー・スポーツ」によれば、3時41分から12分間の最終交渉で一気に進展し、デッドライン8分前に基本合意。直後に代理人からダルビッシュへ「決まりそう」と連絡が入った。複数の大リーグ関係者によれば、正式に合意したのは同午後4時以降。基本合意すれば期限を過ぎてもOKという「グレース・タイム(猶予時間)」を利用して「ドジャース・ダルビッシュ」が誕生した。

 ファーハン・ザイディGMは電話会見で「我々は最高級の先発投手が必要だった」と喜びを口にした。ドジャースは絶対的エースの左腕カーショーが腰の張りのため、故障者リスト入り。数週間離脱する見通しで、その穴を埋めるエースとして、シーズン終盤とポストシーズンでは、左右の両輪として、中心の働きを求められる。現在両リーグ最高勝率の・705で、5年連続地区優勝が確実なド軍が目指すのは、29年ぶりの世界一しかない。

 早ければ2日(日本時間3日)の敵地ブレーブス戦で移籍初登板となる。「一番勝っているチームから“欲しい”と言われて凄く光栄な気持ち」。高評価に感謝し重責を真正面から受け止めた。「トレードと言われたら行くしかない。プロとしてアジャストできるようにするだけ。チームに溶け込めるように、今はそれしか考えていません」。メジャー6年目で初の移籍。リーグも環境も変わるが、打球がよく飛ぶことで知られるグローブライフ・パークから投手有利のドジャースタジアムに本拠地が変わることは好材料だ。

 オフにはFAとなり、レ軍は再契約も目指しているが、その動向は不透明。愛着の深いチームを離れるにあたり「チームメートもそうですし、ファンの方々にも本当にお世話になったので本当に感謝しています」と述べ、最後は英語で「Thank you」と2度繰り返した。

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2017年8月2日のニュース