広島 2日にもM36!誠也で先制“必勝パターン”で逃げ切り

[ 2017年8月2日 05:30 ]

セ・リーグ   広島4―3阪神 ( 2017年8月1日    マツダ )

1回裏1死一、二塁、鈴木は中前に先制適時打を放つ
Photo By スポニチ

 広島は1日の阪神戦(マツダスタジアム)で逃げ切り勝ちした。初回に鈴木誠也外野手(22)の先制適時打とブラッド・エルドレッド内野手(37)の2点二塁打で3得点する速攻劇。先発した野村祐輔投手(28)が6回2失点で7勝目を挙げた。連勝で貯金を今季最多28とし、2位とのゲーム差も11に。2日の同戦に勝ちDeNAが敗れれば、優勝へのマジックナンバー「36」が初点灯する。

 得意とする逆転劇など必要なかった。広島が初回の速攻で圧倒的優位に立つと、そのまま逃げ切り勝ち。決勝打となる先制適時打を放ったのは、若き4番・鈴木だった。

 「チャンスなので積極的にいこうと思っていた。よかったです」

 先頭の田中が四球を選び、菊池の犠打、丸も四球で1死一、二塁。今季、ここまで1本塁打を含む7打数3安打の打率・429と好成績を残していた阪神先発・岩貞に対し1ボールから高めカットボールを中前に運んだ。リーグトップの77打点目で、2位のロペス(DeNA)との差を6に広げた。

 2死一、二塁となりエルドレッドがフルカウントから左中間を破る2点二塁打。大きな追加点をたたき出した。

 「追い込まれていたので、全球種に反応しようと思った。チェンジアップをうまく手元に引きつけて、コンパクトにスイングすることができたよ」

 7月28日ヤクルト戦以来、3試合ぶりの先発出場。心身ともにリフレッシュして試合に臨み、いきなり結果を出した。「3日間、休みをもらったことはポジティブに受け止めていたよ」と笑った。

 この日はシンシア夫人と3人の愛娘が観戦。今月中に米国へ帰国することになっており、家族に勇姿を是が非でも見せたかった。「プロ野球選手として家族と離ればなれになるのはしようがないこと。寂しくなるけどね」。一時の別れを前に、勝利につながる一打で威厳を示した。

 緒方監督も、鮮やかな先制攻撃に「誠也とカントリー(エルドレッド)がよく打ってくれた。初回の攻撃が非常に大きかった」と笑顔をのぞかせた。

 2日にも優勝マジックが点灯するが、助っ人は「この時期にマジックについて語るのは愚かなこと。マジック10を切るまでは、気にする必要はないと自分は考えているからね」と関心を示さなかった。連覇を狙うチームには昨年の経験もある。浮き足立つことなく一つ一つの勝利を積み重ねていくだけだ。(柳澤 元紀)

続きを表示

2017年8月2日のニュース