今年は走ってバレンティンDAY フェンス直撃打で迷わず二塁へ

[ 2017年2月15日 09:16 ]

練習試合   ヤクルト6―4韓国・KIA ( 2017年2月14日    浦添 )

左翼線に安打を放つバレンティン
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 巨体を揺らして激走するヤクルト・バレンティンの姿に、浦添市民球場が沸いた。韓国・KIAとの練習試合の4回2死。左翼フェンス直撃の一打で二塁を陥れた。

 「去年は手術明けで思い切り走ることに怖さがあった。今年はしっかり治っていて、自信も持っている」

 打球は強烈なライナー性だった。昨年までのバレンティンならば、一塁でストップ。この日は迷うことなく一塁ベースを蹴った。「もし次の塁に行ければ、得点のチャンスも増えるからね」。二塁ベースに滑り込みユニホームの土を払う姿も、サマになっていた。

 前日の韓国・ハンファ戦(浦添)では4回1死から、まさかの二盗に成功。連日の積極果敢な走りだ。オランダ代表として出場するWBCをにらみ、オフは例年より早め早めで調整。上半身に3日、下半身に2日を割り当てる週5日の筋力トレーニングに励み、「しっかりとした練習ができた」という。

 キャンプイン前日に浦添市内の宿舎で開かれた全体ミーティング。三木ヘッドコーチが「当たり前のことを続けてやるのは難しい。一生懸命、当たり前のことをやろう」とナインに訴えた。チャンスがあれば次の塁を目指す。体現するようなバレンティンの姿勢に、同コーチも「凄くいいことだと思う」と称えた。

 この日はバレンタインデー。愛称が「ココ」のバレンティンは、5個のチョコをプレゼントされた。日本球界では過去6年で計6盗塁しかない男。走塁にまで表れるほどの順調ぶりがWBCでは日本の脅威となるが、ヤクルトにとっては何とも頼もしいばかりだ。 (川手 達矢)

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