楽天ドラ3・田中カー君2安打2盗塁 練習試合で鮮烈デビュー

[ 2017年2月15日 09:09 ]

練習試合   楽天8―4韓国・ハンファ ( 2017年2月14日    金武 )

<楽天・ハンファ>2回1死、投手を強襲する内野安打を放つ田中
Photo By スポニチ

 13年日本一の主役だった「マー君」が去って以来、久しぶりに楽天に入団してきた田中姓。名前は和基(かずき)だから「カー君」だ。ドラフト3位・田中(立大)が韓国・ハンファとの練習試合で鮮烈デビュー。先輩は球が速いが、今年のルーキーは足が速いところを大いに見せた。

 2回1死から投手強襲の内野安打で出塁すると、ノーサインで二盗に成功。5回には先頭で中前打を放つと、50メートルを5秒89で走る足で再び二塁を奪った。「出塁したら全部、走ると決めていた」。初回には四球を選び出塁率10割。今春初の対外試合に2番で先発起用された期待に応えた。

 久米島キャンプでスライディングを改良。従来は滑る距離が長く、最後にスピードが落ちていたが、距離を短くする練習に励んだ。森山外野守備走塁コーチの助言は「(滑る時)尻をつくな」。2回の盗塁時はユニホームを確認し「砂が付いていなかった」と納得の表情を見せた。この日はチームで5盗塁。梨田監督が掲げるテーマ「積極的な走塁」を、新人が引っ張る形で表現した。

 報道陣に囲まれている時、通りすがりの星野仙一球団副会長から声が飛んできた。「新人王、首位打者、盗塁王獲るって言え」。新人は恐縮しつつ、プランを明かした。「出塁したら4分の1は盗塁したい。4試合で6出塁して1・5個。140試合出た時に盗塁王を争える数字になる」――。計算の解は52・5個。昨季パ・リーグ盗塁王の現阪神・糸井と西武・金子侑が53個だったから、ご名答だ。オコエが故障離脱しても、楽天には外野手争いを面白くする男がいる。(黒野 有仁)

続きを表示

この記事のフォト

2017年2月15日のニュース