関東勢巻き返しなるか 激戦必至!都市対抗7・15開幕 

[ 2016年6月14日 09:55 ]

新日鉄住金かずさマジックの渡辺俊介

 第87回都市対抗野球に出場する32チームが、出そろった。東北第1代表となったのは、きらやか銀行。山形勢の本大会出場は50年の山形ハッピー以来、66年ぶりの快挙だった。今大会は唯一の初出場チームとなる。

 一方、ブランクを経て、東京ドームに戻ってくるチームは少ない。日本生命は14年連続、東芝は8年連続の出場。最もブランクがあるチームは新日鉄住金鹿島と四国銀行で、13年以来3年ぶり。どのチームも大舞台慣れしているだけに、どこが優勝してもおかしくない。

 西高東低。昨年の社会人野球界は、日本生命が都市対抗、日本選手権の2冠を達成した。都市対抗の決勝は日本生命と大阪ガスによる関西対決。東京4チームはそろって初戦敗退となった。4チームが出場した年に東京が1勝もできなかったのは史上初だった。

 関東勢の巻き返しはなるか。2年ぶりの出場となる新日鉄住金かずさマジックは元ロッテの渡辺俊介投手が予選でフル回転した。「若い投手に東京ドームを経験させてあげたい」との思いから、投手コーチを兼任しながらチームを支えた。

 南関東第2代表決定戦でかずさマジックに延長13回の末に敗れたJFE東日本は、翌日の第3代表決定戦でHondaを下し、出場権を獲得した。6日間連続の予選を勝ち抜き、道方康友監督は「6連戦を戦った経験を生かして、都市対抗でも勝とう」とナインをねぎらった。

 チームの大黒柱、34歳の右腕・幸松司投手は言う。「第2代表決定戦で渡辺俊俊介さんと投げ合って、あの人のマウンドでの姿を見て、勉強になった。こういう背中をチームに見せられるようにならないといけないんだなと、改めて思った。今年の予選は収穫ばかりだった」と振り返る。

 都市対抗は今月18日に組み合わせ抽選が行われ、7月15日に本大会が開幕する。高校野球の地方大会同様、一発勝負のトーナメント。社会人選手の思いにも注目したい。(記者コラム・川島 毅洋)

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2016年6月14日のニュース