菅野3戦連続完封ならず「2回から」右手マメつぶし…7回降板申し出 

[ 2016年4月23日 05:30 ]

<巨・D>4回2死、右手のマメを気にする菅野

セ・リーグ 巨人1―1DeNA

(4月22日 東京D)
 1―0の8回。マウンドに巨人・菅野の姿はなかった。投手交代のアナウンスに東京ドームは大きなざわめきが広がった。セ・リーグでは89年の巨人・斎藤雅樹(現2軍監督)以来、27年ぶりの3戦連続完封勝利までアウト6つ。右手中指のマメをつぶし、89球での降板となった。

 「2回からつぶれていた。長い回は投げられないと思っていた。1イニングずつと思って、最低7回までは、と…」

 それでも圧倒的な投球を見せつけた。7回までわずか2安打に抑え、三塁も踏ませない。熊本地震の影響で熊本、鹿児島での中日戦2試合が中止となり、チームは5日ぶりの試合。自身も13日のヤクルト戦(神宮)以来、中8日での登板だったが「中5、中6日だと、ああいうことはできない。プラスに捉えて」と18日には遠投を入れるなどして試合に臨んだ。

 試合序盤に右手中指を襲ったアクシデント。エースの責任感でバッテリーを組む小林誠にも伝えずに投げ続けたが、7回2死で4番・筒香を空振り三振に打ち取り、マウンドを降りると「これ以上投げると(次回登板に向けて)チームに迷惑がかかる。指をかばってどこかを痛めたらよくない」と首脳陣に申告した。

 自身の連続無失点を26回に伸ばし、救援陣に託した。しかし、9回に沢村が先頭の乙坂に同点ソロを被弾し、4勝目は消え、チームは延長12回で痛恨のドローとなった。高橋監督は「負けなかったと言えばいいのか、勝てなかったと言えばいいのかちょっと分からないですね」と話し、一方で菅野については「何も言うことはない」と称賛した。

 菅野は開幕から40イニングで失点は前回対戦した3月31日のDeNA戦(横浜)で筒香に同点3ランを浴びた7回だけ。防御率はただ一人、別次元の0・68となった。次回は中5日で28日の阪神戦(甲子園)の予定だったが、患部の状態次第となるもよう。それでもエースは「次はもっと長いイニングを投げて、チームの勝利に貢献したい」と力強く言い切った。 (春川 英樹)

 ≪延長不敗14年ぶり≫巨人は延長戦で今季3勝2分け。チームで延長戦に開幕から5戦以上無敗は02年に6連勝して以来14年ぶりとなった。先発の菅野は7回無失点の力投で3月31日DeNA戦の8回から26イニング連続無失点。昨年5月12日広島戦の7回から26日西武戦の8回にマークした18イニングを上回る自身の最長イニング連続無失点となったが、どこまで伸ばすか。

続きを表示

この記事のフォト

2016年4月23日のニュース