菊池 侍ジャパン復帰意欲 来季は「休む勇気」も

[ 2015年11月16日 08:10 ]

侍JAPAN復帰を熱望している菊池

 宮崎・日南市での秋季キャンプを14日に打ち上げた広島・菊池涼介内野手(25)が15日、荷物整理のためマツダスタジアムを訪れ、来年以降の侍ジャパン復帰へ意欲を燃やした。開催中の国際大会「プレミア12」で決勝トーナメント進出を決めた日本代表。その“最終候補”まで残りながら、膝のケガに泣いて本番の舞台に立てなかった悔しさを胸に、このオフは万全のケアを施すことを誓った。

 両膝のケガさえなければ菊池も、この舞台で躍動しているはずだ。「プレミア12」で予選ラウンドB組の1位通過を決め、日本の強さを証明している侍たちの活躍は嬉しい。しかし、自分が入っていないと嬉しさも半減する。

 「本当に強い。ピッチャーもいい。打線もいい。中田翔もすごく当たっているし。出たかったけど、今のぼくが入っても走れないし、迷惑をかけるだけ」

 同級生になる主砲・中田(日本ハム)の大活躍を持ち上げながら、悔しさものぞいた。それでも、持ち前の負けん気は健在だ。「(緒方)監督からは、いつでも侍に呼ばれるような選手になれ、と言われていますし。しっかり(膝を)治したい」と、次のチャンスを早くも見据えている。

 直前10月に発表されたロースターまで、菊池は入っていた。2013年11月に行われた小久保ジャパンの初陣、台湾との3連戦では全試合で二塁手でスタメン出場。翌年11月の日米野球や、今年3月の欧州代表戦でも招集された。小久保監督の信頼は厚かった。

 ところが5月16日のDeNA戦(マツダ)で左膝のじん帯を損傷。さらに26日のロッテ戦(尾道)で右膝のじん帯も痛めた。クライマックス・シリーズ出場を最後まで阪神と争っていたこともあり、痛みをおして全143試合に出場。膝の影響は明らかで、「内角がさばけなかった」と振り返った。打率は昨季の・325から・254へ、本塁打数や盗塁数も低下。悔しいシーズンの最後に代表からも漏れた。

 この屈辱をバネに、ある決意を固めている。「休む勇気」だ。今オフは来年以降の侍復帰と、今季のリベンジへ、まずは両膝のケアに集中する。「じん帯だから休めるしかない。休む勇気。秋季キャンプも実戦は見送りました。スライディングができないし。無理しなかった」と、はやる気持ちを抑えている。

 17日から21日までは新井、石原らと大分県由布市でのリハビリ・キャンプに初参加し、じっくりと膝を癒やす。「新井さんも一緒ですし楽しみ」と苦しんだ今季のリフレッシュも兼ねる。カープだけではなく、代表でも不動の二塁手へ―。心“気”体を整えて巻き返す。(水口 隆博)

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2015年11月16日のニュース