スポニチ記者が体験 巨人・由伸新監督導入のバーチャル打撃マシン

[ 2015年11月16日 20:19 ]

バーチャル打撃マシンを体験するスポニチ本紙記者

 巨人・高橋由伸新監督の発案により、宮崎秋季キャンプで導入されたバーチャル打撃マシンを、スポニチ本紙記者が5球だけ体験した。テレビ朝日系「とんねるずのスポーツ王は俺だ!」の名物企画「リアル野球BAN」で登場するバーチャルマシン。高橋監督も01年の同企画に登場した。直球は80~150キロ、フォークは110~130キロなど球速や球種を組み合わせると計15パターンの球を操れる「好投手」だ。

 学生時代は陸上競技の短距離一筋で野球は完全に素人。150キロの剛速球が当たったらどうしようかと恐怖心を抱き、何とか1球だけでもバットに当てたい、と弱気な気持ちで打席に向かった。初球は80キロのスローカーブに豪快に空振り。2球目は130キロの直球に完全に振り遅れ、緩急に翻弄された。段々、悔しさがこみ上げてきて、3球目のスライダーは初めてバットにかすってファウル。少しだけ自信を持てた。

 「次こそ前に飛ばす」と意気込んだ4球目は「狙い通りの直球が来た!」と思って振りにいったら「ボールがいきなり消えた」。ストンを鋭く落ちるフォークだった。後がなくなった最後の5球目。またしてもスローカーブにまったくタイミングが合わず体勢を崩されたが、何とかバットに当てて三塁線にはじき返すことができた。見守っていた球団関係者から拍手され、少しは意地をみせられたと自己満足に浸った。

 巨人の選手は今キャンプで、選手同士が「投手」になった気分で球種や球速をランダムに選択し、バントや打撃練習に取り組んでいる。亀井が「ドラフトで獲りましょう!」と絶賛するほど変化球の切れ味は抜群だ。当然ながら私もまったく歯が立たなかった。

 投手が投げるバーチャル映像に合わせてボールが来るため、実際に投手と対戦している実戦感覚で練習が積める。通常の打撃マシンを打ち込むよりも新鮮なので、楽しみながら練習ができ、選手同士で「対戦」することでモチベーションも上がると感じた。今季のチーム打率はリーグ最低の・243、バント成功率もリーグワーストの・703に終わった。得点力アップの新兵器として、大いに期待できそうだ。

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2015年11月16日のニュース