健大高崎　盗塁０！バント勝ち　コツコツつなぐ“機動破壊”

＜健大高崎・創成館＞５回無死一塁、健大高崎・小谷はプッシュバントで一塁内野安打を放つ

第９７回全国高校野球選手権第９日・２回戦 高崎健康福祉大高崎８―３創成館

（8月14日 甲子園）
　甲子園春夏通算１１勝目で、盗塁０での勝利は２度目だった。高崎健康福祉大高崎の青柳博文監督は「盗塁はなかったが、バントを絡めた攻撃が良かった」と納得の表情を浮かべた。

　５回の３点、８回の５点は、いずれもバントが得点につながった。１点を追う５回無死一塁では、７番・小谷が初球を一塁方向へプッシュバントし内野安打。「サードは前だったので、あそこに転がすのが一番いいと思った」と胸を張った。

　今センバツ準々決勝で東海大四に０―１で敗れた。走者が出れば強攻策を繰り返したが本塁を踏めず、盗塁も１つだけ。犠打０での敗戦を受け止め、連日１時間のバント練習をこなすようになった。室内練習場でマシン相手にコツコツと転がし、練習試合でもバントのサインが増えた。

　１３安打中、長打は１本だけ。単打にバントを絡めて昨夏、今春に続いて１６強入りした。群馬大会６試合で２０盗塁、甲子園でも１回戦の藤井学園寒川戦で７盗塁した自慢の足を封じられても、競り勝てる。３―３の８回無死満塁から中前に決勝打を放った宮本は「つなぐ意識だった」と話した。　（川島　毅洋）

　≪１６強に関東７校は史上最多≫今大会１６強が出そろった。地区別では東北４、関東７、北信越１、東海１、近畿１、九州２。９代表（記念大会の９８年、０８年は１２代表）が出場する関東から７校が３回戦に進出したのは、９３年の６校（常総学院、桐生第一、春日部共栄、市船橋、修徳、横浜商大高）を上回り大会史上最多。