大谷“グリフィーの域”逆方向135メートル弾!新打法に手応え

[ 2015年2月3日 05:30 ]

フリー打撃で快音を響かせる大谷

 グリフィー級だ。日本ハムの大谷翔平投手(20)が2日、沖縄・名護キャンプで初のフリー打撃を行い、48スイング中11本の柵越えを放った。最も飛んだのは、左中間後方のネット上部を直撃する逆方向への135メートル弾。衝撃の一撃を見届けたメジャー通算65本塁打の新外国人ジェレミー・ハーミッダ外野手(31)は、大谷と同じ左打者でメジャー歴代6位の通算630本塁打を誇る元マリナーズのケン・グリフィー氏(45)を引き合いに出し、驚がくした。 

 23スイング目だった。大谷はギリギリまで体を開かず、980グラムの重いマスコットバットを振り抜いた。次の瞬間、左中間後方の防球ネット上部を直撃。逆方向へ135メートルも飛ばした。今キャンプ初のフリー打撃。最も驚いたのはメジャー通算65本塁打を誇る新外国人ハーミッダだった。

 「見たことがない打球でアンビリーバブル。ケン・グリフィーやロビンソン・カノみたいだ」。同じ左打者で、メジャーの強打者を並べた。歴代6位の通算630本塁打を誇るスーパースターと、マリナーズに在籍する通算218本塁打の現役最強二塁手。それだけ、強烈なスイングだった。

 大谷は「最初からフルスイングするより、それまでの過程が大事。(ミートポイントを)合わせにいくのであれば、(先に)左方向に打つ方がいい」と自らの打撃練習法を解説。48スイングで11発を放ったが、19スイング目までは左方向への軽打を繰り返してミートポイントを確認。徐々にギアを上げて21スイング目で1本目の柵越えを放つと、そこからピンポン球のように打球を飛ばし、柵越えを量産した。

 もともと逆方向にも本塁打を打てる。飛距離が伸びているのは、これまで以上に体のギリギリまで球を呼び込んで打っているからだ。本塁打の成績を見るとプロ1年目は3本、2年目の昨季は10本と着実に増やしているが「まだ縦の変化球を見極めるのは難しい」と課題を感じている。縦の変化球とはフォーク。さらに球を呼び込むことで、変化を見極めるわけだ。

 逆方向へは引っ張る時と比べて強い打球が打ちづらいが、大谷は言う。「ある程度、体力(筋力)が上がってきて、オフにティー打撃もやってスイングスピードが上がってきた」。スイングスピードが上がれば、それだけ球を引きつけることが可能になる。3割、20本を期待する栗山監督は「落合さん(中日GM)がそうだけど、力まずゆっくり打って飛ばせるのがいい」と逆方向に打つ名人で、3度の3冠王を獲得した大打者を引き合いに出し、称賛した。

 投手としては9日の紅白戦(名護)に実戦初登板するが、野手としては6日の紅白戦(同)で「DH」として実戦初出場する予定。「昨年より(打撃が)確実に向上している。このまま(練習を)継続していけば、勝手に調子は上がってくる」。20歳の怪物の成長は全く止まる気配がない。 

 ▼日本ハム・レアード(今季から新加入。昨季はナショナルズ傘下3Aでプレー)大谷の打撃はまるでマイク・トラウト(エンゼルス)のようだったよ。

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