能見ヒヤリ また爪で…左手薬指負傷 急変ボール10連発

[ 2014年10月8日 05:30 ]

<フェニックスリーグ 神・D>3回を投げ終えた能見の左手の薬指には血の跡がついていた

 エースが宮崎で苦投だ。フェニックス・リーグのDeNA戦に先発した阪神・能見は、3回3安打3失点。試合途中には左手の薬指を負傷し出血するアクシデントにも見舞われ、登板が予想される12日のCSファーストS第2戦へ向けて、多少の不安を残した。

 「鶴岡さんとは、いろんな球種を投げようと話していたけどね。カウントが悪すぎて全然確認できなかった」

 前日6日には追い込んでからのフォークなど、明確なテーマを持ってマウンドに上がることを宣言していたが、思い通りにはいかなかった。2回まで1安打無失点と上々の投球を展開も、3回1死から10球連続ボールなど突如、制球を乱して2者連続の四球。加藤、井出には連続適時打を浴びて3点を失った。

 直後には、左手を気にするしぐさを見せて、中西投手コーチ、トレーナーがマウンドに向かう場面も。一度は金田が緊急スタンバイする姿も見られたが、続投し3回を投げきった。登板後に能見は「(左手の指を)ひっかいた感じ」と説明。昨年8月3日の巨人戦でも左手薬指付け根付近を爪で切って出血しており、同様の負傷と見られる。

 ただ、和田監督は「(傷は)深くいってない。あれだけ腕を振れれば問題ない」と大事に至っていないことを強調。中西投手コーチも「投げることには問題ない」と今後の調整過程に影響がないことを口にした。

 中4日で向かう広島との大一番は、初戦に勝利していれば、チーム初のCSファーストS突破が懸かったしびれる舞台となる。

 「(指の負傷は)問題はない」。決戦へ向けて、左腕エースは大きくうなずいて球場を後にした。不振にあえいだ今季を笑顔で終えられるか-。待ったなしの戦いが始まる。

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