小川監督「悔しい」涙の退任 11年にはV争いも2年連続最下位…

[ 2014年10月8日 05:30 ]

<ヤ・D>花束を手に声援に応えるヤクルト・小川監督

セ・リーグ ヤクルト3-4DeNA

(10月7日 神宮)
 声に詰まった。最終戦セレモニーで退団あいさつを行ったヤクルト・小川監督は「監督として4年間…」と言うと両目を閉じて、必死に涙をこらえた。

 11年は優勝争いを繰り広げながら、昨季と今季は最下位に沈んだ。監督生活を「悔しい、それしかない」と振り返ったが、スタンドのファンからは「ありがとう」の声が飛んだ。律義な性格らしく、帽子を取って右翼席に向かって深々とお辞儀をした。「こういう成績なのに、そう言ってもらえるのはありがたい」と少しだけ笑った。

 9月22日。辞任を申し入れた指揮官は「こういう言い方はおかしいけど、ホッとした部分はある」と本音を吐露した。勝負の世界に身を委ね、緊張の糸が張り詰めていた。最近は「胃が痛いんだよ、ずっと」と顔をゆがめることが増えた。食べても食べても「ズボンが緩くなった」と首をかしげた。それでも選手のことを思い続けた。

 自身はユニホームを脱ぐが、今季飛躍を遂げた山田や雄平ら前途有望な選手は多い。「今年成長した選手たちが来年は強いスワローズを築き上げ、優勝へ導いてくれると信じています」とチームの未来を託した。

 来季監督には真中チーフ打撃コーチが内部昇格する。既に球団からの要請を受諾しており、8日にも正式発表される。また新体制ではヘッドコーチは置かない見込み。18日から新体制で秋季練習がスタートする。

 ▼幸子夫人(53) 常にチームを思っていた。こんなに応援していただけて幸せだと思います。

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