ガッツV打!12年ぶり7連敗阻止 勝負どころで抜群集中力

[ 2014年9月3日 05:30 ]

<ヤ・中>決勝の適時打を打った小笠原(右)は谷繁監督の出迎えを受ける

セ・リーグ 中日3-2ヤクルト

(9月2日 神宮)
 中日は負ければ12季ぶりの7連敗という屈辱が待っていた。7回まで2安打と重苦しいムードの中、追い込まれたチームを泥沼からすくい上げたのは、百戦錬磨の侍だった。8回に同点に追いついて迎えた9回2死二塁、代打で登場した中日・小笠原が久古のストレートを右中間にはじき返す決勝二塁打。40歳のベテランは「あれこれ考えず、打つ形も関係なく食らいついていった。走者をかえすという気持ちがヒットになった」と振り返った。

 1勝の重みを熟知しているからこそ、勝負どころで抜群の集中力を発揮。この日、かつて一緒にプレーした日本ハム・稲葉が引退を表明。42歳の決断には「06年の優勝を一緒につかみとったことが一番の思い出。全力疾走とか皆ができそうで、できないことを最後までやられたことが素晴らしい」と話した。

 終盤の逆転で連敗を止め、月間20敗を喫した8月の負の連鎖は断ち切った。「勝つっていいっすね」と笑った谷繁監督は「ここぞというところで力を出してくれたよ」と、3歳年下の「切り札」に最敬礼だった。

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2014年9月3日のニュース