星野監督復帰いきなり喝「日本一のプライド置き忘れてないか?」

[ 2014年7月25日 05:30 ]

笑顔を見せる星野監督

 約2カ月現場を離れていても、闘将は闘将だった。胸椎黄色じん帯骨化症などの手術を受けて休養していた楽天・星野監督が、コボスタ宮城で行われた練習で現場復帰。練習前、選手、コーチ、スタッフを集めたミーティングで「迷惑を掛けて申し訳ない」と謝罪した上で、最下位に低迷するチームを鼓舞するために言葉に闘志を込めた。

 「休んでいる間、俺は巻き返すことしか考えていなかった。みんなの姿はテレビで見ていた。(昨季)日本一のプライドをどこかに置き忘れていないか?去年はやれたんだ。おまえらならできる!」。休養した5月26日から59日。手術の影響で体重は89キロから「現役晩年の体重ぐらい」と言う82キロまで減った。苦しんでいた痛みは「うそみたいにない。バーベルぐらいの重さがなくなったみたいだ」と表現した。5月25日のヤクルト戦(神宮)以来、60日ぶりのユニホーム姿で足取りも軽く、グラウンドを歩き、選手らと談笑するなど晴れやかな表情を見せた。

 テレビカメラ6台、50人以上の報道陣が集結。球場入りの際には「おまえら、正座で待っとけよ」と闘将節もいきなり全開だ。休養中は報道陣の前に一切姿を現さなかった。サッカーのW杯ブラジル大会と時期が重なり、グラウンドに登場しての第一声は「いや~、ブラジルは遠かったし、暑かったよ。日本が負けてもみていたからな」。ジョークで場を和ませる「闘将流」の話術もブランクを感じさせなかった。

 術後1週間は激しい痛みに襲われ「手術なんてするんやなかった」と周囲に漏らした。痛みをこらえて歩行のリハビリを開始。テレビ中継で目にするベンチに飾られた自身のユニホーム、ファンから送られてきた千羽鶴が心の支えだった。25日、本拠地での日本ハム戦で復帰初戦を迎える。「緊張している。日本シリーズの前みたいや」。初々しさを見せた67歳だが「チームが浮上してこそ完全復活だよ」と勝負師の顔ものぞかせた。

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2014年7月25日のニュース