メッセ セ・リーグ助っ投3位47勝 グライシンガーに並んだ

[ 2014年7月17日 05:30 ]

<中・神>最後を締めた呉昇桓からウイニングボールを受け取るメッセンジャー(中央)

セ・リーグ 阪神2-0中日

(7月16日 ナゴヤD)
 敵地のマウンドを“キング”阪神・メッセが完全に支配した。頼れる助っ人右腕が、前半戦最後の一戦を8回、自己最多タイの13奪三振、無失点の好投で飾った。

 「自分自身にとっても、チームにとっても大きかった。投手にとって満塁はうれしくないから」

 最初にして最後のピンチをしのぎ、波に乗った。初回、2死一塁から和田、森野に連続四球と制球を乱して満塁。続く藤井にもフルカウントまで粘られた。試合の行方を左右する場面で投じたこん身の1球は147キロの直球。完全に詰まらせたライナー性の打球は失速し、右飛に仕留めた。

 「最初は力が入って体が開いていたけど、落ち着きを取り戻していつものフォームに戻った」

 2回以降は中日打線を寄せ付けない。最速150キロの直球に加え140キロ台の高速フォークが冴え、スコアボードにゼロを並べていった。

 この日行われた大リーグのオールスター戦でア・リーグの先発を務めたヘルナンデスはマリナーズ時代の同僚。登板前日には「フェリックス(ヘルナンデス)が投げるのは、楽しみにしているよ」と声を弾ませていた。マウンド上で圧倒的な存在感を放ち、打者を抑え込むことから「キング」の異名を取る元チームメートが乗り移ったかのように、虎の「キング」が仁王立ちした。

 今季は開幕投手こそ能見に譲ったものの、右のエースとしてフル回転してきた。「俺は試合に投げるために日本に来たんだ」。変則日程の交流戦期間中は中5日の間隔でローテーションを守った。そして、今回も11日の巨人戦(東京ドーム)から中4日で、期待通りの快投を披露した。

 「自分の仕事に集中してこれからもやっていきたいね」

 7月に入り、急上昇してきたチームに歩調を合わせるように自身3連勝で前半戦を終えた。

 チーム最多の8勝(7敗)で、日本通算47勝。セ・リーグの外国人投手としてはグライシンガーに並んで歴代3位となった。白星も先行した助っ人に立ちふさがるものは何もない。

 ≪歴代3位≫メッセンジャー(神)が8回無失点で8勝目。通算47勝目となり、セ・リーグの外国人投手としてはグライシンガーに並んで歴代3位となった。奪三振は自己最多タイの13個で、奪三振率は昨年の8・39を上回る9・71。今季通算では146三振となり、2位の藤浪(神)に48個差をつける独走で2年連続のタイトルへ快調に飛ばしている。

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